エッセイ:エイジング話【第69回】
単効用缶式蒸留水の優れたRMM値
今回はイオン交換塔⇒蒸留器というシンプルな構成によるWFI製造装置についてのBio particle値挙動データを掲載して考察します。
エイジング話第68回は、UF水のほうが蒸留水よりも低いBio Particlesが得られました。この時に採水した蒸留水は多重効用缶式蒸留器から得られましたが、今回掲載するBio particle値挙動データは、単効用式と分類される蒸留器から得られました。
今回の蒸留器は効用缶が1つしか在りません。兼ねてからWFI製造装置ではシンプルな構造がベターだと認識しますが、多重効用缶式は複数の蒸発缶から成りそれらを接続する配管が在り複雑な形体化します。
例えば、3重効用缶は第1効用缶からも第2効用缶からも第3効用缶からも蒸留水が流出し、コンデンサーの手前で合流して蒸留器本体から流出する複雑なしくみです。
と言うことは、多重効用缶式蒸留器は蒸発潜熱を何度も利用することと成る省エネタイプですが、最初の蒸発缶からもし汚染が発生すれば、長い間蒸留器内に滞る懸念が在ります。ここのところが、前回のBio particle値挙動データにおいて、蒸留水がUF水のそれよりも高い数値が得られた要因の1つだと考察しました。
よって、単効用式のほうが低い数値が得られるのではないか?と予想しました。また、今回の試験においてもRMM機種中では高感度と認識するXL-M4Bを使い、かつリアルタイム測定を計画しました。
更に、今回得たBio particle値挙動データは連続運転下で在り、期待どおりのBio particle値が得られました。
次に、この単効用缶式蒸留器への流入水であるイオン交換水についてもXL-M4Bを使いBio particle値挙動データ収集を行いましたから紹介します。
イオン交換水のBio particle値は単位時間あたり40~70と安定していましたが、この測定したイオン交換水は3塔あって切り替えタイミングでは、少々高目のBio particle値挙動データを得ましたが、しばらくすると安定した挙動レベルに戻りました。
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