厚労省「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」の要点(1)

2012/03/23 施設・設備・エンジニアリング

はじめに
 
 平成22年10月21日に「医薬品・医薬部外品製造販売業者等におけるコンピュータ化システム適正管理ガイドライン」(以下、新ガイドライン)が発出された。1年半の経過措置期間が終わり、いよいよ4月1日からの施行となった。新ガイドラインは平成4年に発出された「コンピュータ使用医薬品等製造所適正管理ガイドライン」(旧ガイドライン)の改訂版となっている。
 本稿では新ガイドラインの検討経緯を踏まえて重要な要件とその対応について解説する。
 
 
1.厚労省「新ガイドライン」検討の経緯
 
1.1突然廃止された旧ガイドライン
 
 平成17年3月30日付けで厚生労働省は「薬事法及び採血及び供血あつせん業取締法の一部を改正する法律の施行に伴う医薬品、医療機器等の製造管理及び品質管理(GMP/QMS)に係る省令及び告示の制定及び改廃について」の中で「既存の通知の廃止に関する項目」として旧ガイドラインが廃止された。
 
 一方、翌4月1日には「厚労省ER/ES指針」を発出し、「電磁的記録利用システムはコンピュータ・システム・バリデーションによりシステムの信頼性が確保されている事を前提とする。」と記載している。厚労省からほぼ同時に発行されている通知に一方ではコンピュータ管理ガイドラインが廃止され、一方ではCSVの取り組みが求められると言う不思議な状況となってしまった。
 
 その後、海外当局の査察を受けた企業がCSVに関する指摘を受け、その対応を製薬団体や当局に問い合わせるなど混乱を招くことになった。中でも台湾当局からのCSVに関する資料の提出要求があり、製薬団体の中には事の重要性から次の様な連絡書を発行している。
 
 台湾行政院衛生署は1999年5月1日に「薬品優良製造規範」を公告し、台湾市場へ医薬品を供給する台湾内外の製薬メーカーに対しバリデーションの資料を段階的に提出することを義務付けた。(中略)
第3ステップ
第3段階は、2005年12月10日までに輸入許可を取得している全医薬品についてコンピュータバリデーションデータの提出を要請された。
コンピュータ関連システムは、製薬業界において年々使用が拡大し、総合的な品質管理システムへの応用など多方面に亘っていることから、第3段階のコンピュータバリデーションデータは、各社とも膨大な提出資料となることが予想される。(以下略)

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執筆者について

荻原 健一

経歴 株式会社シ―・キャスト 代表取締役社長。
1975年(株)横河電機製作所入社。
分散型制御システム(DCS)の開発/ マーケティング担当。その後、石油・化学のSEを経て、医薬品向けシステムエンジニア。「全社Part11プロジェクトリーダ」、医薬システムコンサルティング部長 等。
2006年から(株)野村総合研究所 ヘルスケア事業戦略研究室。上席コンサルタント 等。NRI認定ビジネスアナリスト。
2011年7月より現職 。
※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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