【第6回】私が経験した(GMP)医薬品製造にまつわる話

新人教育、実は教育する方が評価される。

 新人は、ゼロから教えていくので個人差はありますが、ほぼ同じです。先輩上位職は、中堅社員がどのくらい指導力があるのか?を査定する目的で教育させているのです。
 その例として、メンター・メンティー制度を紹介します。教える側をメンター、指導を受ける側をメンティーとして、例えば中堅社員となる入社3年目社員がメンターを担当します。
 メンター(中堅社員)に対しては最初に計画書を提出させます。そちらを基にメンティー(新人)に対し指導を行う一方で、四半期ごとにメンティーからの聞き取りをしてメンターに指導していきます。その時にメンティーの出来不出来を言った場合は、OUTです。

 もう一つ、マイスター制度もあります。会社が必要な技術を認め、名誉と報酬を与えます。例えば;溶接、旋盤などの加工、電気技術、注射製造技術など。
※こんなイキイキした職場には離職はないですよね。

 経営者は、自社がこんな会社であるか?自己点検されたらいかがでしょうか?

問題を自覚しないのは、罪悪です。

 よく、気が付いたら提言くださいと会社は最初だいたい言いますが、言い出すとうるさいに切り替わることがあります。
 その会社で起きている問題なのに、見て見ぬふりです。
 問題にしっかり真剣に向かっていないのです。そのくせ、他社の事例を馬鹿にしていますね。
 クオリティーカルチャー以前に、我々のいいところ、悪いところ、強いところ、弱いところなど、目を覆いたくてもしっかりあからさまにしない組織に未来はありません。
 現実逃避なのです。誰もよくしてくれません。あなたの会社はあなたの社員すべてであり、あなたがリードして変えずによくなりません。己を知ってこそ百戦連覇です。

※社員に変わりはいくらでもいるなんて言っていると代わりの会社はいくらでもってことになりますよ。意見を言う社員=社の宝です。
※社内掲示物の多さは、コミュニケーションしてない証拠。
※無駄な会議も、コミュニケーションしてない証拠。

新人時、ダメ社員のレッテル。

 失敗の叱責の日々だった新人時代、覚えが悪い自分に自信が喪失しました。いつの間にか失敗したら仮病でやりすごすこと(弱気を演じる)を身に着けていました。
 だから、新人や転入者にやさしく接することに気をつけています。
 だれも間違えたくないものです。究極の答えは、教育に問題あるのです。教える側は、一方的にレッテルをつけるのです。これで大丈夫?と気にして工夫すべきです。人に伝えるべく作るSOPなどで、これじゃわからんよ、と言う場合、QAは承認していけません。
 書籍の売れない現代、図面や動画など工夫すべきです。長々した文書は、現場では無意味です。新人に対する行動は、会社の社会に対する行動の現れです。やさしさ=会社の強さです。

 

 

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