知的財産の基本から知財ミックスまで【第21回】

2024/03/22 その他

関連意匠制度について。

 

意匠特有の制度3

 

 こんにちは、弁理士法人ブランシェ国際知的財産事務所の弁理士の高松孝行です。
 今回も意匠特有の制度である「関連意匠制度」について説明します。
 

1.関連意匠制度について
 関連意匠制度とは、一のコンセプトから多くのバリエーションの意匠が継続的に創作されるという場合に、所定の条件を満たすものに限り、これらのバリエーションの意匠について意匠登録を認めるという制度です。

 なお、関連意匠制度は、同一又は類似の意匠について二以上の出願があったときは、最先の出願人にのみ意匠登録を認めるという先願主義の例外になります。
 

2.関連意匠制度のメリット・デメリット
 関連意匠制度のメリットとしては、次のようなことが挙げられます。
 (1) 一のコンセプトから派生したバリエーションの意匠を意匠登録することができること
 (2) 本意匠に類似する意匠に対してだけでなく、その関連意匠に類似する意匠にも本意匠
    の意匠権の効力を及ぼすことができること(下図参照)
 

引用:意匠審査基準 
 

 この図に示されるように、関連意匠制度を活用することによって、本意匠の類似範囲だけでなく、本意匠とは非類似で、かつ関連意匠AまたはBの類似範囲まで効力を及ぼすことができます。

 一方デメリットとしては、次のようなことが挙げられます。
 (1) 本意匠の出願手数料や登録料に加えて、関連意匠1件の登録につき、本意匠と全く
    同額の手数料を特許庁に支払う必要があること
 (2) 本意匠に類似する関連意匠であっても、第三者の公知意匠に類似する場合は意匠登録
    できないこと
 ((2)のような事態にならないようにするためにも、関連意匠出願はなるべく早く行った方がよいでしょう)
 

 

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執筆者について

高松 孝行

経歴

ブランシェ国際知的財産事務 共同代表弁理士。
茨城県出身。東京工業大学大学院にて原子核工学を専攻。大学院での研究経験を生かして、弁理士となる。特許事務所勤務を経て、独立行政法人産業技術総合研究所(現国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研))にて、医薬・医療機器関係の技術を含む技術移転業務に従事。数百社との技術移転交渉、1,000通を超える契約書作成を経験。産総研退職後、2015年3月事務所開設。現在、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の事業カタライザーおよび独立行政法人中小企業基盤整備機構の中小企業アドバイザー等の公的機関の専門家として、医学部の教授、医師、医療機器メーカー、医療ベンチャー企業等の支援を行う。

※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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