ゼロベースからの化粧品の品質管理【第40回】

微生物汚染対策として、殺菌剤・殺菌装置の具体的な運用方法について。
―『現場における殺菌剤・殺菌装置』について―
化粧品GMPにおいて、品質保証の向上を実際の運用面から考察します。今回は、微生物汚染対策として、殺菌剤・殺菌装置の具体的な運用方法に焦点を当てて考えてみたいと思います。
先ず、化粧品GMPでは、微生物対策のレベルで高い清潔さが要求されます。このためには、“微生物を付着させない”、“増やさない”、“撃退する”という原則があり、現場の清掃・清浄・殺菌作業が微生物の侵入を防ぐ作業が確実に行われている必要があります。
第一ステップとして、微生物を付着させないためには、製造現場の環境整備、作業者の衣服や手洗い・消毒、外部からの原料や資材の持ち込みに対する微生物対策が重要です。次に、微生物を増やさないためには、設備や装置の乾燥保存、原料の低温保存が重要です。そして、最後に微生物を撃退するためには、洗浄作業、熱湯殺菌、殺菌剤の適切な使用が不可欠です。
そして、運用を確実にするためには、理想的にはリアルタイムでのモニタリングが求められますが、実際の状況ではリアルタイムでのモニタリングは難しいことから各手順が確実に実施されることが必要です。しかし、その徹底状況はバラつきがあるのが実情です。
そこで、今回は製造現場で発生している状況を整理し、殺菌剤の有効な使用方法や効果的な殺菌装置についても整理したいと思います。
上記の詳細まで監査等では確認することが難しいとは思いますが、微生物汚染の発生は決して珍しいものではありません。従って、本来は監査でも踏み込んで議論すべき事項ではないかと思います。少なくとも微生物汚染が発生した場合には、手順全体において不備があったことを認識し、それぞれの手順の改善が必要です。手順の不備をすり抜けて問題が発生した事実を認識し、全ての抜け道に対する改善を図ることが重要です。
2.ハザード分析による洗浄や消毒に関するアプローチ
微生物汚染対策として、接液箇所に対して異物の除去、洗浄、消毒が実施されます。これらの手順が妥当であるかどうかを確認する方法として、目視検査のほか、処理した部分に対して洗い流し水のpH、導電率の測定や洗剤や殺菌剤の残留濃度の測定を行います。また、有効性を確認する手段として、拭き取り検査、ATP測定、残留TOC測定も挙げられます。
一方、これらの清浄・消毒手順が適正に行われなかった場合に対して、製品への影響を評価し、明確にする必要があります。同時に、手順書やSOP(標準作業手順書)を明確にし、遵守状況をモニタリングし、その結果に対するレビュー体制を整備することが必要です。
また、接液する装置や治具に関しては、清掃・清浄、消毒、保守が容易にできる設計であることが必要です。更に、プロセスの影響を受けないこと、不浸透性や腐食性のない材質であることや有害な溶出物が発生しない材質であることが求められています。
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