ラボにおけるERESとCSV【第16回】
2016/04/15
施設・設備・エンジニアリング

はじめに
WHO(世界保健機構)からデータインテグリティに関するガイダンス 1) がレビュー用ドラフトとして2015年9月に公開された。その目次を表1に示す。MHRAのガイダンスと同様、WHOガイダンスもALCOA原則(表2参照)を採用している。第9章 "Good Documentation Practice" において、データインテグリティの実践規範がALCOA原則の各項目ごとに記載されている。その記載レベルはMHRAガイダンスより具体的であり、MHRAガイダンスを踏襲した内容となっている。データインテグリティ対応は、紙記録、電子記録の両方に対して行う必要がある。そのため、第9章には、紙記録の場合の実践規範と電子記録の場合の実践規範が対比して記載されており参考になる。WHOガイダンスの内容、文章は順調に最終化中とのことであるが、WHOガイダンスのドラフトがその第9章において言わんとしていることを速報として紹介する。以下、ALCOA原則の各項目ごとに、実践規範とリスク対応の要約を意訳して紹介する。
表1 WHOガイダンスの目次
Contents | ||||||||||||||||||||||||||
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表2 ALCOA原則
ALCOA Principles ALCOA原則 |
ALCOA原則とは、FDAがGCP原資料に求める下記の基本要素である。 A- Attributable to the person generating the data データ生成者が明確であること L- Legible and permanent 見読性があり恒久的であること C- Contemporaneous 即時に記録すること O- Original (or ''true copy') 原本あるいは正確なコピーであること A- Accurate 正確であること |
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