【第3回】米国横断ドライブ旅行記2024

2024/11/01 その他

サンフランシスコ郊外~タホ湖(2-3日目)

はじめに
 9月の連載開始から、時を合わせて業界活動を緩やかに再開し始めました。これまでのように猪突猛進型の仕事からは少し距離を置いて、これまでに培ってきた経験や知識を業界に恩返しするような緩やかな働き方ですが…。今回は、初日のサンフランシスコでの会食後からいよいよ東への移動です。

1.会食後~2日目午前
 初日の懐かしい友人達との会食時は、車の運転のためノンアルコールでしたので、モーテルに戻った後はビールと赤ワインを片手に、その日の出来事をミニノートに書きとめるとともに、明日以降の予定を決める作業に入ります。最初は2連泊、3日目のタホ湖泊までは日本でモーテル予約済でしたので、4日目はどこに泊まろうかと地図を眺めながら思案し、その後のユタ州Salt Lake Cityまでは、相当遠い(1,200km)ので、その中間の片田舎、ネバダ州のエルコ(Elko)という町にしようと決めました(予約は3日目の夜)。以後、Elkoでの4泊目以降は、同様に前日夜にワイングラス(といってもモーテルにある紙コップですが)片手に、ネット検索して宿泊場所を決定していくスタイルがルーチンとなりました。最初のモーテルはバスタブがなかったのでシャワーのみでしたが、バスに設置されている固形石鹸の泡立ちがたいそう悪いことが不満でした。その場は我慢せざるを得ませんでしたが、実はその後のモーテルでもほぼ同様でしたので、旅の途中で泡のBody Soapを買いました。また、忘れ物にも気づきました。時差ボケ解消のための睡眠導入剤です。海外出張時には必ず事前に処方してもらっていたのを今回は完全に忘れていました。おかげで、5日目ぐらいまでは夜間の熟睡ができず、良く寝たと思って起きたらまだ1時、次は3時…といった繰り返しになってしまいました。
 2日目起床は7時、前日に続いて晴天でした。最初の朝食は前日に買っておいた1つ$7の高価なクロワッサン、リンゴとヨーグルト、それに持参した湯沸かし器で調製したインスタントコーヒーです(写真1)。朝食後は、私はモーテル回りの散歩(15分程度)、家内は昼食づくりがこの旅の日課となりましたが、このモーテルでは、周辺の道路の交通が激しく歩道もないことから、モーテル内の駐車場エリアを3回りウォーキングしてぐるぐる回ることにしました。その後は、コップ1杯の水を一気に飲むことですぐに便意を催し、すっきり快適な朝がスタートするといった具合です(食事中の方はすみません…)。家内の方は、日本から持ってきたレンチンご飯でお握りと湯沸かし器でお湯を沸かし(即席みそ汁)水筒にいれておく作業です。
 さて、この日午前は、この旅の基本になる最新の地図を現地入手するためにトリプルA(AAA)に行くのが最初の仕事です。事前にオフィスの場所を調べていましたが、モーテルから約60km, Bakeryという場所で、9時にOpenでした。AAAの後は、時差ボケを解消しようとハイキングを当て込んで、モーテルから20kmのところにあるMuir Woods National Parkという州立公園に行こうと考えていました。前夜の会食時にK氏やD氏に相談すると、それはいい、でも行く前に駐車場と公園入場の予約が必要とのことでした(後で知りましたが、米国の国立公園や州立公園はほぼすべて事前ネット予約システムになっているとのこと)。おそらく11時頃には行けるだろうと前夜にネット予約をしておきましたが、モーテルを出てAAAへ向かう途上、10分後にRidgemont橋を渡る頃に大渋滞に巻き込まれました。平日の朝で通勤時間?と気づいたのも後の祭りでした。もはや公園駐車予約時間には間に合わないと判断し、予約をキャンセルしましたが、入園料($30)はとられませんでしたが駐車場代は没収となりました($9)。予約した時間に到達できれば確実に駐車できる反面、今回のように渋滞で行くことができなかった場合はFeeをとられるという悔しいシステムでもありますね。
 結局10時前にAAA事務所に到着し、最新の全米地図(これから行く中西部、東海岸等の各エリア地図含む6部)を無償で手に入れることができました(写真1)。AAAは日本のJAFと業務連携しているので、自分がJAF会員であること、そしてAAAとの業務サービス提携があることにつきJAF会員カードを見せることですぐ理解してもらいました。皆さんお手持ちのJAFカードを見てみてください。右上の方にAAAのロゴマークを見つけることができますよ。Googleで地図情報がいつでもとれるといっても、アナログ人間の私には、やはり全体像が一目で見られるペーパーの地図が必須で、今後の長い旅の計画を随時立案修正していくベースになりました。

写真1 2日目の自前朝食とAAAオフィスで入手した米国の最新地図

 

 

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執筆者について

笠井 隆行

経歴

個人コンサルタント
1985年に塩野義製薬(株)入社 医薬品物性研究、分析法設定、国内外申請資料(CMCパート)作成、原薬製造プロセス研究に従事、
1997年から2年間の米国Schering-Plough社でのGlobal GMP, CMC開発の海外研修後、CMC Office長、治験薬製造室長を兼務
2006年に武州製薬(株)代表取締役社長就任、2012年に日本CMO協会会長(4年間)
2016年に富士製薬工業(株)副社長 生産統括本部長、富山工場長を歴任、
2017年からタイOLIC社 Managing Directorを兼務
2022年にシオノギファーマ(株) 信頼性保証本部長、第一生産本部長を歴任
2024年3月:シオノギファーマ(株)退職

出身地 大阪

※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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