ゼロから学ぶGMP【第14回】

2017/01/31 品質システム

5-12 第15逸脱の管理
 逸脱管理については、変更管理と並んでGMP管理上重要な項目の一つであり、製造所のGMP管理のレベルを判断するには、変更管理と逸脱管理への対応を確認することで大体類推できるといわれています。それは、通常の定められた手順等に従っての作業から、何らかの変更や、逸脱のような予期せぬ事態が発生した時の対応が求められるからです。特に逸脱の場合は逸脱管理手順書に手続きの手順は記載できても、逸脱の種類があらゆる場面で起こり得るため、それらの個別事象に対してあらかじめ対応方法が決められないからです。更に逸脱に続くCAPA (Corrective Action and Preventive Action: 是正措置と予防措置)については製造所の個性が現れ、GMPレベルが如実に表れます。
 施行通知では、逸脱管理の対象となる逸脱は「製造所の構造設備並びに手順、工程その他の製造管理及び品質管理の方法に係るすべての逸脱」とされています。またGMP省令の条文第1項第2号には重大な逸脱が発生した時に行うべき業務について規定されており、生じた逸脱が当該製品の品質等に及ばす影響の評価に関して品質部門の関与を求めています。
 すなわち逸脱発生時における処置や評価については発生部門の独断に陥らないようにすることが必要です。省令の条文は「重大な逸脱」の場合の対応について述べられていますが、ここで注意したいことは、生じた逸脱が「重大な逸脱」であるかどうかの判断は製造所で行うべきとされているということです。どのような逸脱であれ、製造所内で起こったことなので、他に判断は求めようもありませんが、判断に迷う場面も容易に推測できます。それだからこそ品質部門の関与が求められているという事です。
 

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執筆者について

上田 泰生

経歴 1974年ミドリ十字入社、中央研究所配属。製剤研究部長、中央研究所業務部長を歴任。旧吉富製薬と合併後、信頼性保証部長としてGXP全般の監査を担当。その後2回の合併(三菱ウェルファーマ、田辺三菱製薬)を経る中で薬事監査部、品質保証部、薬制管理部を経験。2008年ニプロファーマ入社、本社品質保証部、城北工場品質保証部長を歴任。2013年退社。 ※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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