GMP Platform PIC/S解説シリーズ:PIC/S GMPガイドPart I(8)

2013/03/04 製造(GMDP)

 

 
原文はこちらでご確認ください
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PDFファイル『PE 009-10 (Part I) PIC/S GMP GUIDE (PART I: BASIC REQUIREMENTS FOR MEDICINAL PRODUCTS) 2012-12-11』
 
※解説・翻訳のみを参考とするのではなく、必ず原文のご確認をお願い致します。

 
 
PIC/S GMPガイド パートI:
CHAPTER 7.CONTRACT MANUFACTURE AND ANALYSIS
委受託製造と委受託試験
 
【解説】
 委受託製造や委受託試験は、明確な取決めや契約の下で行われなければならないことは、明白ですが、全ての原材料に対して必要なのでしょうか?
 委受託という言葉を文字通りとらえると、委託側の技術を受託側に提供して製造を依頼することですが、それ以外の、一般的に市場から自由に調達できる原材料の調達には契約はいらないのでしょうか?
 GMPの基本原則はトレーサビリティの確保です。医薬品の全ての原材料にまでこの基本原則は適用されます。厳密な委受託契約は、医薬品の成分や医薬品が直接接触する容器あるいは表示材料には必須でしょうが、外箱段ボールなどの包装材料にも、受入検査で100%適否判定ができるのなら別ですが、何らかの契約が必要だと思います。
 製造販売業者の責任は、原材料の供給元から、原材料の配送、製造工場内での製造行為、製品の配送、患者さんに投与されるまで、広範囲にわたっています。工場内での出来事にしか、責任は持てないとは言えません。委受託を含めて、取引業者とどのような契約を結ぶか、企業の責任で手順書を定め、実行することが重要です。
 

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執筆者について

中尾 明夫

経歴

株式会社シーエムプラス フェロー。
GMP Platform責任者。
1976年田辺製薬(株)入社。有機合成化学研究、プロセス化学(工業化)研究に従事後、品質保証部長、取締役生産本部長、常務取締役経営企画部長を歴任、合併後、田辺三菱製薬(株)常務執行役員製薬本部長。
FDA査察対応やPDA活動を通じ、「GMPはサイエンス」と確信。GMP教育の洗練化を目指す(株)シーエムプラスの企業理念に共感し、2011年(株)シーエムプラスに入社、2012年5月取締役副社長就任。2018年4月より現職。

※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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