DMF 各国別 eCTD/eSubmissionの実際(作成・登録・更新・変更・LOA)【第2回】

2019/11/01 製造(GMDP)

1.    eCTD/eSubmission とは
1.1 eCTD/eSubmissionの概略
DMF (Drug Mater File、ドラッグマスターファイル)は、従来それぞれの規制当局の指定によるフォーマットに登録情報(名称・住所他)及び技術情報(技術内容)を目次の付いた紙ベースで作成し郵送により登録していました。ところが、DMFについても他の医薬品関係の承認申請書と同じように順次eCTD/eSubmissionが必須になりつつあります、各極の進行の状況を表1.にまとめました。eCTD/eSubmissionとはeCTD(Electronic Common Technical Document)の形式で記述されたDMFをeSubmission (Electronic Submission)すなわち電子的に送信・登録することです。
 日本のMFも将来的にはeCTD/eSubmissionが必須になると考えられます。なお、eCTDでのDMF作成及びeSubmissionでの登録の詳細は次回以降説明いたします。

            
表1.eCTD/eSubmissionの進捗


1.2 基本的な用語
(1)    CTD:Common Technical Document 
(2)    eCTD:Electronic Common Technical Document
(3)    eSubmission:Electronic Submission (電子登録)
(4)    NeeS:Non-eCTD electronic Submission (CTD形式で作成したDMFを、電子登録ではなくCD等に収めて郵送で登録する。紙での登録からeCTD/eSubmissionへの過渡期に使われることが多い)

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執筆者について

宮原 匠一郎

経歴 1977年東京大学大学院薬学系研究科修士課程修了。同年三井東圧化学㈱(現三井化学㈱)入社、大牟田工場、生物工学研究所にて原薬、蛋白゙及び医薬原料化学品のGMP下でのプロセス検討、企業化(合成、発酵、細胞培養)に従事。
1991年より本社医薬・バイオ事業部門にて新薬開発、医薬品子会社の事業管理を担当。
2000年より医薬関連の原料化学品事業を担当。2006年より品質保証部門に移り医薬関連原料化学品、精密化学品の品質保証を担当。
2011年5月退職、同年9月株式会社ファーマ・アソシエイトを設立。現在はDMFのeCTD/eSubmissionの作成・登録サポート、GMP代行監査、医薬・医療機器関連コンサルタントを業務としている。
※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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