ソー責のソー肩にはソー当重い責任がのっている!【第6回】

2014/02/10 製剤


中国
 技術の調査の目的で、初めて中国に出張したのは1984年であった。上海、武漢、重慶、北京というコース、当時はほとんどの人が人民服を着、赤い☆のついた帽子をかぶっていた。外国人がつかうお札は、中国の人が使う人民元ではなく兌換券である。市場で兌換券を出すとこれは中国のお金ではないと言われたこともあった。
 
 上海では、製薬工場を訪問し、技術交流をした。空気はその当時も石炭のせいか良くはなかった。仕事のあとは、上海で有名な和平飯店(ピースホテル)にでかけ、夜は上海蟹を沢山頂き、仕事もするが、観光もするという余裕があった。
 
 武漢には、夜、空港に着いたが、真っ暗な空港で飛行機から降りると雨、滑走路を大きなスーツケース(中には日本から持参したカップラーメン、梅干しやミネラルウォーターの大きなペットボトルなどを食料が主)をごろごろと転がし、ずぶ濡れになりながらうす暗い小屋のような空港待合室をめざし走った。
 
 翌日、目的の工場に出かける途中、タクシーから外をみていると自転車がぶつけたようで喧嘩をしている。そのようなことを何度か見かけた。どうも武漢は三国志の世界で気が荒いところらしい。訪問した製薬工場の入り口に、鶏が二羽片足ずつつながれてバタバタしていた。気持ちを合わせれば逃げられるのだが、なるほど鶏は二人三脚ができない。

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執筆者について

木下 統晴

経歴 1975年明治製菓(現 Meiji Seikaファルマ)に入社。発酵技術研究、本社薬品生産部生産技術Gで各種プロジェクトを推進後、研究企画管理室長、足柄工場培養室長、岐阜工場品質管理部長、小田原工場長(製剤)、薬事・監査部長等を歴任、2007年執行役員 信頼性保証センター長(総括製造販売責任者)。2012年に役員を退任。この間、神奈川県製薬協会長、日薬連品質委員会常任委員、東薬工品質委員会副委員長等も務める。
※2017年5月現在、一般財団法人化学及血清療法研究所 理事長(代表理事)
※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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