基礎からのGPSP【第22回】

~製造販売後調査等業務の自己点検~

1.概要
1.1  点検の意義
自己点検の意義は、第一に調査等の日常業務が薬機法等の関連法規を遵守して実施できるように体制および手順等が整備されているか、そしてその手順に従って実施されているかを確認する。第二に、未整備な事項はないか、非現実的な手順はないか等の問題点を抽出し、改善を促す。第三に計画に基き改善された結果につき確認することにある。その結果により日常業務の適正さを保証して、業務の結果として作成された資料・情報等の信頼性を高めることとなる。
1.2  点検の実施 
自己点検は、GVPとGPSPそれぞれで規定されている。その違いは基本的には各法令等で最低限求めている体制の違いによる表現のうえだけのものである。製造販売業者等のもとに総括製造販売責任者及び安全管理部門を規定しているGVPと、製造販売後調査等管理責任者のみを規定しているGPSPで計画・報告・管理等の手順・担当者の違いがあるだけで、点検実施内容(方向性、方法)については全く同じである。
 
したがって、詳細については既報である「基礎からのGVP」の自己点検の章(21回~23回)を参照していただきたい。本章では、GPSPに特化した実施規則や資料等に関して説明していくことしたい。
 
2.既存チェックリストの活用
GVPの順守状況調査においてもGPSPにおいても行政当局等から共通の認識を持つために、チェックリストモデルや、事前確認チェックリスト等が示されている。これらの項目は遵守状況調査や信頼性調査で、必ず確認される事項なので、自ら作成するチェックリストに含めておかなければならない。
再審査申請後のPMDAによる適合性調査(書面調査、実地調査)のために、チェックリストが旧GPMSP、GPSP及び製造販売後臨床試験GCPチェックリスト(依頼者用、医療機関用)等、様々な確認のための資料がPMDAのホームページに掲載されているので必ず参考とすること。
https://www.pmda.go.jp/review-services/inspections/drugs/0006.html

 

 

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