【第13回】デジタルヘルスで切り拓く未来

「SaMDの周りに」


●要旨
 私たちの暮らしの様々なところにソフトウエアが浸透しています。医療に対して包括的な目線が必要な今日においては、SaMD (Software as Medical Device) だけでなく、いわゆるアプリも活躍しています。nonSaMDを含めた魅力的なビジネスモデルも生まれています。しかしながら、サプリメントの問題に見るように、何かリスクがあるか、品質の確保ができているかの視点を忘れてはなりません。

●はじめに 役に立つのは、SaMDだけではない
 着実にSaMD(Software as Medical Device)の承認実績が増えています。SaMDであることは、治療や診断などの医療機器としての目的がしっかりしていることがポイントです。しかし、ソフトウエアの領域は特殊なルールがあり、リスクの程度がクラス1のものを医療機器として扱いません。このゾーンを対象とするソフトウェアは、多数存在しています。また、医療の目的に該当しないけれどもヘルスケア、ウエルビーイング において役に立つものはたくさんあります。nonSaMDだから役に立たないということではありません。
 今日において、デジタルヘルスは私たちの身の回りにたくさん存在し、新しい医療の一翼を担っています。医療製品を生み出す場面から実際に医療製品が使われる場面まで、ソフトウェアが存在しないところはほぼありません。研究に使われるものもあれば、医療機関の予約を管理するために使うものもあります。今では、暮らしからヘルスケアの道筋も作っています。その際に役に立つソフトウエアは、よくアプリと呼ばれています。一般の人にとっては、アプリという言葉の方がなじみやすいようです。どこまでが医療機器として扱われるか、関心があるでしょう。

<図表> サプリ・アプリ

1 医療機器該当性事例からわかること
 ここ数年で、私たちの価値観が変わり、求めるものも変化しています。SaMDの該当性に関する相談の考え方については、同意の上で厚生労働省のサイトでデータベースとして公開されています。これをじっくり眺めているといろんなことが見えてくるでしょう。毎月事例が追加されていますから、該当性だけでなく、どんなことに関心が集まり、開発が進められているかを知る機会でもあり、皆さんの取り組みへの参考も多いでしょう。昔と異なり、検出できるレベルの向上や、医療上の意義の明確化、介入の手法の洗練などが行われていますから、当然のことながら、該当する範囲にも変化があります。ただし、紙ベースのワークブックのようなものが便利なデジタル製品になるに過ぎないこともあります。新しい知見がそこにあるのかどうか、も、判断のポイントです。
 また、同様にガイダンス・ガイドラインも新しい時代を迎えました。平成26年にSaMDの法制度化が行われ、その適正な発展と保健衛生の向上を目指し、ガイダンス・ガイドラインの整備が行われてきました。治療の目的、診断の目的によって、参照するガイダンス・ガイドラインを選ぶことができるようになりました。ソフトウエアとしてだけでなく、スマートウォッチなどのデジタルガジェットを念頭に置いたものもあります。今では、ガイダンス・ガイドラインは、行政だけで作るものではなく、当事者が中心となって運営されていく時代となりました。ですから、常にガイダンスに関心を持っておきたいものです

 

 

執筆者について

経歴 ※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

連載記事

コメント

コメント

投稿者名必須

投稿者名を入力してください

コメント必須

コメントを入力してください

セミナー

eラーニング

書籍

CM Plusサービス一覧

※CM Plusホームページにリンクされます

関連サイト

※関連サイトにリンクされます