【第31回】Operational Excellence 実行の勘どころ 、Control 管理フェーズで何するの?(その2)

管理計画とダッシュボードを作成するについて紹介する。
Control 管理フェーズで何するの?(その2)
DMAICは論理的にプロジェクトを展開する手法です。DMAと進め、分析フェーズではプロセス分析とデータ分析から真因(根本原因)を特定し、そこから改善アクションを導き出すという流れは理にかなっています。
一方で最後の管理フェーズで若干定性的というか、このあたりでプロジェクトを完了、まとめようかという話になる場合があります。製造ラインの効率改善や品質改善を対象としたプロジェクトは、測定指標が明確で、スタートとエンドがはっきりしています。部門横断プロジェクトや、モノではなく人を対象としたプロジェクトはそう単純に進まないケースが多いです。
このGMP Platformを購読されている皆さんのPDCAや改善プロジェクトも同様ではないでしょうか。複雑な難しい課題をテーマとする場合、プロジェクトはスタートよりも、途中の調整と完了判断の方が難しい場合があります。
【 管理フェーズを焦らず実行すること 】
プロジェクトのリーダーに初めてアサインされ、DMAICトレーニングを受講しプロジェクトを実行する場合、プロジェクトリーダーはできる限り教わった順番にプロジェクトを実施します。定義・測定・分析・改善とプロジェクトを実行し、途中からどうにもまとまらない、アクションのいくつかが思うように進まない、と悩むことがあります。私も最初に担当したBBプロジェクトでは、プロジェクトの展開(ストーリー作り)にとても苦労しました。特にプロジェクトの改善アクションに没頭すると全体像が見えなくなりました。目の前の改善アクションと全体DMAICストーリーの組立てが上手くできないのです。改善アクションによっては、上手く行くもの、行かないものがあり、トレーニング事例が自分には当てはまらないのです。何をどこまで実行して、どのようにプロジェクトをまとめるかパニックになりました。そのときMBBから親身なコーチングを受け、なんとか完成できたことを今でも覚えています。
<図31-1>のプロジェクトの展開イメージは、DMAICを上手く展開する「勘どころ」の1つで、プロジェクトをコーチングする中で伝えています。図に示すと簡単なのですが、初めてDMAICプロジェクトを担当する人には、なかなか分からないものなのです。焦ってしまい、かえって混乱します。そこでプロジェクト・コーチングをする中で、プロジェクトリーダーの方に、「アクションによっては成功、要継続、中止、次のプロジェクトで扱うこともあるから大丈夫ですよ。できる部分でプロジェクトを完了させましょう」と伝えるようにしています。そして安心してプロジェクトを実行してもらいます。
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