ゼロベースからの化粧品の品質管理【第13回】

前回は構造設備に関する要求事項の中で、ハード面を中心であったが、今回はソフト面について解説する。
化粧品GMP手順書の作り方 ②衛生管理(1/2)
前回は構造設備に関する要求事項の中で、ハード面を中心にお話させて頂きました。構造設備におけるハード面の留意事項についてお話すると必ず、“言うことは分かるが、我々のところは古い建屋だから対応できない”というコメントを頂きます。しかし、どうでしょうか?異物混入や交差汚染によるトラブル防止はソフト面でカバー出来る事項が多いこと、ハード面が立派でもソフト面が整っていないとトラブル防止は達成出来ないことから、ハード面が仮に不十分だとしても、先ずは、“現状のハードの制約の中で、ソフト面の充実でどこまでリ種々のスクを減らせるか”、について考えるべきであると思います。かつて、“スーツの下にパジャマを着ている”と揶揄表現をされた方がいました。このような表現をされないためにも、先ずはソフト面の充実について、考えたいと思います。
1.薬機法での衛生管理に関する要求事項
(販売、製造等の禁止)
第56条 次の各号のいずれかに該当する医薬品は、販売し、授与し、又は販売若しくは授与の目的で製造し、輸入し、貯蔵し、若しくは陳列してはならない。
(6) その全部又は一部が不潔な物質又は変質若しくは
変敗した物質から成っている医薬品
(7) 異物が混入し、又は付着している医薬品
(8) 病原微生物その他疾病の原因となるものにより汚染され、
又は汚染されているおそれがある医薬品
これらの要求事項に対応するためには、空調設備や装置仕様と言ったハード面の充実が必要です。しかしながら、ハード面を支えるソフト面の充実がなければ、例えば、掃除や機械の整備を適切に行わないとすると、微生物汚染や異物混入は避けられません。それでは、ソフト面の充実のために何をすべきであるかという話しになると、最終的には、“5Sの徹底になります。但し、今回はもう少し広く捉えて考えてみたいと思います。
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