FDA guide Comparability Protocols for Human Drugs and Biologics: Chemistry, Manufacturing, and Controls Information<draft>の発表

2016/05/27 製造(GMDP)

FDAは、2016年4月、“FDA guide Comparability Protocols for Human Drugs and Biologics: Chemistry, Manufacturing, and Controls Information /draft”を発表して、public commentを募集している。(June18まで)
http://www.fda.gov/downloads/Drugs/GuidanceComplianceRegulatoryInformation/Guidances/UCM496611.pdf
 
前文;
このCPと呼ばれるFDA guideは、承認され、商業生産に移行した製品の変更管理・報告の手順の簡略のために設けられた。
まず、このguideで扱われる、対象とする変更は;
・製造工程
・分析工程
・製造機器
・包装容器
・工程内管理(PAT)
における変更管理を対象とする。
 
変更は、軽微から重大までの範囲を対象にしているが、生物学同等性・治験試験が要求される変更;剤型変更等はこのguideからは除かれる、

1. このguideの目的;
承認後、医薬品の生涯に渡って、一切の変更が行われない医薬品は珍しい。
全ての医薬品では、何らかの変更が加えられると、医薬品品質・規格 例えば、医薬品の特性/定性、力価、品質、純度・不純物組成など、また上記に記した工程の変更によっても医薬品の品質・規格に何らかの影響が懸念される。特に 品質・安全性への影響が懸念されるときは、変更により影響調査が要求される。
このような変更が生じる時、どの様にして影響を調査して、変更前と同等であるかを、科学的に証明する手順・ストラテージを前もってFDAに提出、承認を得ておく。
いざ変更するときには、この手順・ストラテージに従って計画した変更を評価して、その結果をFDAに報告することにすれば、FDAにとっても製薬会社にとっても、提出書類・審査の数・時間の削減というメリットが出てくる。
このguideは、承認されたCPに基づいての事前審査の対象にならない軽微な変更は、年次報告等で後日報告とすることが認められている。また、このような報告の省略・事後報告も、CPの申請事項として規定している。
USで承認が得られた場合、速やかにCPを作成して、FDAの承認を得ることが必要である。今後の変更管理に備えるためのCPを作成には、このguideが有効となる。

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執筆者について

古澤 久仁彦

経歴 1978年住友化学工業に入社、創薬、安全性等に従事。2004年三井農林(株)に入社APIの製造部門にて、信頼性保証部長を歴任、2010年テバ製薬(旧大洋薬品)に入社、信頼性保証部門、部長としてvendorのGXP全般の監査を担当。2014年退社。
製造所のGM(X)P監査・risk評価並びGMP管理(製造管理、品質保証・管理、文書管理)の実践的対応、risk分析、PMDA/FDA査察の実践的対応を得意とする。
※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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