医薬品の外観目視検査における要求品質の明確化のために【第1回】

2021/01/29 品質システム

【はじめに】
 異物混入を原因とする医薬品の回収は、各社の様々な取り組みにも係わらずなくなることはない。本連載では、医薬品の特性を踏まえ、固形製剤、注射剤等の外観検査の実態を把握し、製品品質の向上のために、医薬品の要求品質の明確化と目視検査の効率化の考え方、手順を解説する。また、外観不良・異物混入の背景となる様々な事象についても、剤形特性や製造環境管理の面から、外観目視検査員に対する教育訓練、認定制度についても解説する。
 また、国内外の製造所に製造委託する場合の、異物管理に関する留意点についても整理する予定である。
 現時点で予定している連載テーマは(若干の変更、増減の可能性はありますが)、以下の通りである。
 

 
 1.    医薬品の特性
 2.    医薬品に求められる品質
 3.    日本品質(Japan Quality)と過剰品質
 4.    自主回収とは
 5.    回収事例から見えるもの
 6.    異物による主な回収事例
 7.    行政の実施する収去に伴う自主回収
 8.    生体由来異物
 9.    異物混入ルート
 10.    外観検査が必要な項目
 11.    注射剤の外観検査
 12.    注射剤の製造方法の理解
 13.    注射剤の製造工程から想定される異物
 14.    医療機関にて発生する不具合
 15.    流通過程での破瓶防止対策
 16.    固形製剤の外観検査
 17.    固形製剤(錠剤)の包装資材から想定される不具合
 18.    固形製剤の検査工程の管理
 19.    外観検査結果の解析と改善
 20.    検出された異物の分析方法
 21.    異物ライブラリの考え方
 22.    異物問題の改善事例
 23.    抜き取り検査(AQL)による検査の妥当性評価
 24.    自動検査システム
 25.    自動検査機と目視検査との違い
 26.    注射剤の外観目視検査項目
 27.    外観検査基準の設定
 28.    注射剤の検出可能な異物サイズとは
 29.    検査手順の重要性
 30.    外観検査員の教育訓練
 31.    外観検査員の認定制度
 32.    限度見本について
 33.    製造委託先の異物管理(国内外)
 34.    外観検査に関するQ&A集(パート1)
 35.    外観検査に関するQ&A集(パート2)
 

 



▼執筆者関連セミナー
医薬品の外観検査のポイントと異物低減対策
~固形製剤/注射剤における外観不良・異物混入リスクの高い要因の理解~

 

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執筆者について

新井 一彦

経歴 C&J 代表
化学系企業にてバイオテクノロジーを利用した医薬品の探索、開発研究に従事。その後、開発医薬品(無菌製剤)の製造工場立上げに製造管理者として関わりGMP組織体制、基本構想を構築した。
平成17年の改正薬事法完全施行に合わせ、新たに製造販売業を取得するため某ジェネリックメーカーの設立に関与。取締役信頼性保証本部長として総括製造販売責任者の責務を担った。
現在、C&J 代表として、講演、執筆、国内外のGMPコンサル業務活動を推進。
※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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