薬機法改正 変革期か改革期か【第2回】

2020/12/18 医療機器

●要旨
 薬機法改正が進む中、より良い医療を早期に実現するトラックの法制化が行われました。整備された先駆的医薬品等指定制度などを活用するためには、コンセプトをうまく導き、建設的なロードマップを策定し、実践していくことが必要です。ニーズがあれば良いではうまくいかず、よく分析していく必要があります。課題の本質を見つめる力が求められています。 

●はじめに 令和元年の薬機法改正の目玉の一つ
 近年の変化として注目しておきたいのは、厚生労働省の視点の変化です。製品のリスクベネフィットバランスだけでなく、治療を受けられないというリスクについて言及しています。私たちの価値に対する考え方の変化ともいえますが、医療全体を見つめる動きとして大事なものです。その中で、日本市場は魅力的でしょうか。国内開発だけでなく、海外の優れた医療製品が日本に導入されることは、保健衛生上非常に重要です。審査にかかる時間で見れば、ドラッグラグ、デバイスラグ は、解消されつつありますが、製造販売承認申請の前にあるハードルにも目を向けなければなりません。そのための手当は、今般の薬機法改正の目玉の一つでしょう。
 
<図表> 先駆け審査指定制度の法制化等
 

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執筆者について

吉川 典子

経歴 特定非営利活動法人医工連携推進機構 客員研究員 医工連携コーディネータ協議会会員
大阪大学大学院薬学研究科博士前期課程にて生物学的人工肝臓をテーマに研究を行った後、製薬会社に入社し、開発企画実務を経験。兵庫県庁薬務課を皮切りに、保健衛生行政に携わる。政策研究などの経験も多い。医療機器センター調査部(PMDAの前身)にて、審査行政に関与。先端医療振興財団にて、振興業務に従事。神戸大学大学院医学研究科にて、プロジェクト支援を行った。また、各地の振興組織、大学研究機関での支援を長年行っており、医療従事者の目線を活かしたコラボ、参入促進や新規性の高い医療技術への支援に強みがある。
デザインに強い関心があり、京都造形芸術大学に在学中。
※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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