ASEAN薬事規制とASEAN CTD(ACTD)作成のポイント【第3回】

2015/02/13 製造(GMDP)


 

 【本記事関連サービスのご案内】

 


1.薬事申請

 ASEAN諸国への薬事申請は、ACTD(ASEAN Common Technical Dossier)様式に従って申請する。ACTDの"A"は"ASEAN"の"A"で、要は「ASEANのCTD」ということである。ACTDは、ヒトに用いられる医薬品の薬事申請をASEAN諸国の行政庁に提出するための申請様式であり、日本も採用しているICHのCTD(Common Technical Document)を基本としている。従って、表現や項目の立て方は違っていても本質的にACTDとCTDに違いはない。ACTDはASEAN諸国で合意され、2009年から施行されていることからASEAN諸国への薬事申請はACTDに則って行われる。一方で、ASEAN域内での調和が図られる方向であるものの実際には、記載内容や書式、規制内容が国ごとで異なる部分が存在する。特にACTDの構成要素であるPART Iと言われる部分は各国で記載内容やフォーマットが異なるので注意したい。ACTD申請内容については引き続きACCSQ-PPWG で検討しているが、各国独自の規制、国内事情が複雑に絡み、同一様式での申請統一化には暫らく時間がかかり、困難も予想されるのが実状である。
 

 

 

3ページ中 1ページ目

執筆者について

小出 倫正

経歴 東京理科大学 薬学部卒
薬剤師
Vファームコンサルティング株式会社 代表取締役。
大学卒業後ライオン株式会社にて約25年間、医薬品を中心とした製剤開発研究に従事。その間、米国に留学して学位を取得した。
その後、同社、薬事品質保証部長、学術部長を経て退職後、国内外のコンサルタント会社や大学等と連携し、ASEAN地域の中でも特にベトナムを中心とした薬事申請書の作成・アドバイス等を行うコンサルタント業を開始し、現在に至る。
※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

連載記事

9件中 1-3件目

コメント

この記事へのコメントはありません。

セミナー

2025年5月30日(金)10:00-16:30

バイオ医薬品の開発とCMC戦略

2025年6月16日(月)10:30-16:30~2025年6月17日(火)10:30-16:30

門外漢のためのGMP超入門

2025年9月10日 (水) ~ 9月12日 (金)

GMP Auditor育成プログラム第20期

CM Plusサービス一覧

※CM Plusホームページにリンクされます

関連サイト

株式会社シーエムプラス

本サイトの運営会社。ライフサイエンス産業を始めとする幅広い産業分野で、エンジニアリング、コンサルティング、教育支援、マッチングサービスを提供しています。

ライフサイエンス企業情報プラットフォーム

ライフサイエンス業界におけるサプライチェーン各社が提供する製品・サービス情報を閲覧、発信できる専門ポータルサイトです。最新情報を様々な方法で入手頂けます。

海外工場建設情報プラットフォーム

海外の工場建設をお考えですか?ベトナム、タイ、インドネシアなどアジアを中心とした各国の建設物価、賃金情報、工業団地、建設許可手続きなど、役立つ情報がここにあります。

※関連サイトにリンクされます