ASEAN薬事規制とASEAN CTD(ACTD)作成のポイント【第2回】

2014/12/11 製造(GMDP)


 
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1.薬事規制調和の推進
 ASEAN諸国は域内で統合された薬事制度に関する構想を持っている。ASEANで統合された医薬品法令、ASEAN単一登録制度、登録手順も構想の中にあり、これまで各国毎に異なる多様な制度で運用されてきた薬事制度を域内だけに限らず域外からもわかりやすく、薬事申請等の作業が容易になるように各国間で調整が図られている。これは統合された薬事制度による域内外からの貿易振興の面もある一方、主に中国、インド、パキスタン等から流入する不良医薬品の排除という目的もある。

 ASEAN域内での医薬品規制に関する調和を達成する目的で、ASEAN標準・品質諮問委員会医薬品ワーキンググループACCSQ-PPWG(ASEAN Consultative Committee For Standards and Quality - Pharmaceutical Product working Group)を1992年に立ち上げ、2010年には2020年までにアセアン単一経済圏(AEC:ASEAN Economic Community)を確立するための合意や域内統一課題について調印がされた。また、域内自由貿易協定(AFTA:ASEAN Free Trade Area)の促進に加え、中国、インド、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、日本等との自由貿易協定(FTAs : Free Trade Areas)も推進して行くことが確認された。
 

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執筆者について

小出 倫正

経歴 東京理科大学 薬学部卒
薬剤師
Vファームコンサルティング株式会社 代表取締役。
大学卒業後ライオン株式会社にて約25年間、医薬品を中心とした製剤開発研究に従事。その間、米国に留学して学位を取得した。
その後、同社、薬事品質保証部長、学術部長を経て退職後、国内外のコンサルタント会社や大学等と連携し、ASEAN地域の中でも特にベトナムを中心とした薬事申請書の作成・アドバイス等を行うコンサルタント業を開始し、現在に至る。
※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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