厚労省「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」の要点(8)

2012/11/19 施設・設備・エンジニアリング

4.新ガイドラインとその解説(第7回の続き)
 新ガイドラインにおける重要な項目について以下に説明を加えた。より詳細な解説については日薬連から発行される解説書を参照して頂きたい。
4. 開発業務
4.1 開発計画に関する文書の作成
製造販売業者等は、開発計画に関する事項を記載した文書(以下「開発計画書」という。)を作成するものとする。開発計画書には、原則として次の事項を記載するものとする。
(1) 開発目的
(2) 開発条件
(3) 開発体制
 ① 組織
 ② 責任者
  ・開発責任者
  ・検証責任者
(4) 開発スケジュール
 
 GAMP ガイド(GAMP4、GAMP5)の付属資料はユーザ要求仕様書から始まっており、「開発計画書」は登場しない。このことはGAMP4 のV モデル(図1)を見ると良くわかる。
 

図1.GAMP4のVモデル
 
 しかし、GAMP5 ではライフサイクルモデル(図2)に変更され、従来のVモデルは、「プロジェクト」というフェーズに定義されている。このGAMP5 における「計画・構想」フェーズが丁度、厚労省新ガイドラインの「開発計画書」に相当すると考えられる。
 

図2.GAMP5のライフサイクルモデル

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執筆者について

荻原 健一

経歴 株式会社シ―・キャスト 代表取締役社長。
1975年(株)横河電機製作所入社。
分散型制御システム(DCS)の開発/ マーケティング担当。その後、石油・化学のSEを経て、医薬品向けシステムエンジニア。「全社Part11プロジェクトリーダ」、医薬システムコンサルティング部長 等。
2006年から(株)野村総合研究所 ヘルスケア事業戦略研究室。上席コンサルタント 等。NRI認定ビジネスアナリスト。
2011年7月より現職 。
※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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