厚労省「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」の要点(5)

2012/08/06 施設・設備・エンジニアリング

4.新ガイドラインとその解説(第4回の続き)
 新ガイドラインにおける重要な項目について以下に説明を加えた。より詳細な解説については日薬連から発行される解説書を参照して頂きたい。
 
1.3 カテゴリ分類
このガイドラインの適用を受けるコンピュータ化システムについては、開発、検証及び運用の各段階において実施する内容を決定(「4.3システムアセスメントの実施」を参照)するために、システムを構成するソフトウェアの種類に応じて、あらかじめソフトウェアカテゴリを決定するものとする。
 
 
 ソフトウェアのカテゴリ分類の基本的な考え方は、「標準ソフト」や「パッケージソフト」と呼ばれるような世の中で数多く使用されているソフトウェアや医薬品業界で多くの実績があるソフトウェアから、ユーザの要求で新たに開発するような「特注ソフト」に行くに従って、ソフトウェアの不都合によるトラブル等のリスクが増大するという考え方に立脚している。新ガイドラインはGAMPガイドと同様にソフトウェアのカテゴリ分類を行い、カテゴリに準じたバリデーションの取組みとしている。GAMPガイドにはハードウェアのカテゴリ分類もあるが、標準と特注の2種だけであり、近年、ハードウェアを特別に作成するということはほとんどないことから、新ガイドラインではソフトウェアのカテゴリ分類のみとしている。
 
 ソフトウェアのカテゴリ分類はGAMP4とGAMP5では異なっているが、新ガイドラインでは今後のグローバル化を見据えて新しいGAMP5との整合が取られている。各々のカテゴリとシステム例及びカテゴリにおけるCSV の取組みのポイントを以下に示した。
 

5ページ中 1ページ目

執筆者について

荻原 健一

経歴 株式会社シ―・キャスト 代表取締役社長。
1975年(株)横河電機製作所入社。
分散型制御システム(DCS)の開発/ マーケティング担当。その後、石油・化学のSEを経て、医薬品向けシステムエンジニア。「全社Part11プロジェクトリーダ」、医薬システムコンサルティング部長 等。
2006年から(株)野村総合研究所 ヘルスケア事業戦略研究室。上席コンサルタント 等。NRI認定ビジネスアナリスト。
2011年7月より現職 。
※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

19件中 1-3件目

コメント

この記事へのコメントはありません。

セミナー

2025年5月30日(金)10:00-16:30

バイオ医薬品の開発とCMC戦略

2025年9月10日 (水) ~ 9月12日 (金)

GMP Auditor育成プログラム第20期

CM Plusサービス一覧

※CM Plusホームページにリンクされます

関連サイト

株式会社シーエムプラス

本サイトの運営会社。ライフサイエンス産業を始めとする幅広い産業分野で、エンジニアリング、コンサルティング、教育支援、マッチングサービスを提供しています。

ライフサイエンス企業情報プラットフォーム

ライフサイエンス業界におけるサプライチェーン各社が提供する製品・サービス情報を閲覧、発信できる専門ポータルサイトです。最新情報を様々な方法で入手頂けます。

海外工場建設情報プラットフォーム

海外の工場建設をお考えですか?ベトナム、タイ、インドネシアなどアジアを中心とした各国の建設物価、賃金情報、工業団地、建設許可手続きなど、役立つ情報がここにあります。

※関連サイトにリンクされます