知的創造性を革新する組織と空間実現のメソッドプログラミング【第1回】

2018/08/17 施設・設備・エンジニアリング


何故、知的創造性革新のプログミングか
プログラミングとは人間が創り出そうとする人工物、実現のプロセスにある課題を探り出し解決することで、その全体構造と実現に至るプロセスを明らかにするプログラムの作成する行動全体の表象です。
研究開発事業において最も重要な事象は、知的創造性を革新する人間環境の実現です。その人間環境の実現とは、創造力と意欲を持って研究行動をする組織文化と、その研究行動を成り立たせる組織構造および空間構造の確立であります。その過程には多くの課題があります。課題を探し出し解決策を発見することで、その全体構造を明らかにする。解決策を全体の中でシミュレーションすることで検証し、知的創造性を革新する研究開発事業の人間環境を実現するプログラミングこそがそのメソッドなのです。
 
知的創造性の重要性
1987年にノーベル経済学賞を受賞した、ロバート・ソローは経済成長を齎す最大の要因は、古典学派の設備投資などの資本財より、研究・技術開発等から創造された知識や技術の方がはるかに大きいことを理論的に証明しました。
物、金より人、知識であります。
その経済成長に占める割合は実に経済成長の8分の7になります。
国や地域経済や企業の業績は、知識や技術を創造する能力、知的創造力の生産性レベルによって決まると云っても差し支えないと思います。
 
ソローは経済成長の外的要因である知識や技術は、どこから来るのかまで言及しなかったのです。その後ソローの理論を発展させた、ポール・ローマーやロバート・ルーカスは、成長の外的要因である知識や技術は、成長する経済体系の中で生みだされることで、持続的に成長することを証明しました。GDPの成長とは国内の生産性の成長です。
その経済理論が内性的成長理論です。
 
我々は目的を果たすために、目前の現象にどのように対処するかを考えなければなりません。しかし現象の裏にある普遍的な原理を知らなければ、十分に対処することはできません。意思決定には最新情勢と普遍的原理が必要です。内生的成長理論は経済成長の普遍的な原理です。目前の現象にどのように行動するかの意思決定の方向性を必要な知識です。

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執筆者について

糀谷 利雄

経歴 1967年明治大学理工学部建築学科を卒業。
1982年大手エンジニアリング会社入社。
医薬を中心に、生産施設、研究所など多数のプロジェクトに参画し、高生産性を実現する施設のコンセプトを計画・設計する。
現在、株式会社シーエムプラス フェロー
※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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