製薬企業における設備保全の今後のあり方についてGMP視点から考える(8)

2014/06/23 施設・設備・エンジニアリング

 ISPEのメンテナンスガイドラインで示す"Basic Practice"レベルは、一般製造業にも共通した基本的なレベルであるが、製薬企業での設備保全は、"Basic Practice"レベルを基本とし、"Good Practice"を確実にクリアして、"Best Practice"を目指して進化させていくことが重要である。
 
1.当然のこととしての"Basic Practice"レベル
 第3回での"設備保全の発展の歴史"でも述べたたように、製造業の設備保全は、年代を追って着実に進化してきている。現在では、「生産保全」や「総合生産保全」(TPM)の考え方に基づく業務遂行と管理方式がほぼ定着してきた。医薬品業界で製造現場でも同じトレンドにあり、それに加えて追及してきたのが、GMP遵守に対応する"設備保全業務"のあり方である。
 
図1:設備保全の発展
 
 医薬品業界での製造に焦点を合わせた設備保全の発展状況を整理すると、図1のようになる。左側の「生産保全」(PM)、「総合生産保全」(TPM)が"Basic Practice"レベルで、GMP視点での基準を当てはめていないレベルである。 
 これまでのGMPの基準に当てはめた設備保全レベルが"Good Practice"であるならば、更に進化させたリスクベースでの分析・評価手法を取り入れて、常時改善を目指すのが、"Best Practice"レベルと言うことになる。

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