「マラソン」第10回

2024/04/19 その他

京一~山を走る⑩~

25 信越五岳トレイルランニングレース~110キロ中盤~
ほどなくして、50キロを超えた。
でもまだ、半分も来ていない。
その後も、登りが続くため歩きですこしずつ距離を重ねた。

途中のルートから100mileの選手も同じコースに合流する。
驚くのは100mileの選手の歩きのスピードだ。
私の歩くスピードより全然速い。
このようなところが強さなのだなと実感した。

そして、60キロ地点に差し掛かった。
ようやく夕方に差し掛かり、少し涼しくなってきた。
ここではカレーが食べられる。
非常においしかった。

このカレーにより体力も回復したのか、暑さが引いたためなのか、ここからまた足が動き始める。
ウルトラあるあるだ。
そのため、ウルトラはあきらめず歩を進めることが大切である。

夜間、ヘッドライトを照らしながら狭い視野ながら集中して走っている時、特に下りではゾーンに入ったかのように昼間より速く走れるようになったのだ。

比較的平坦なコースとなる後半の戸隠エリアで、みるみる順位を上げていく。
そしてラスボス、瑪瑙(メノウ)山。
登りは走れないものの、それ以外を順調にこなし、最後の林道へ。
林道でも1人には抜かれたが、それ以上の人数を抜きゴールに駆け込むことができた。

ゴールした時の感覚は未だに覚えている。
達成感とともに、昼間走れなかった悔しさと、まだまだ距離を走れるのではないかという自分がいた。

「これなら100mileもいける!」
そう思えた、はじめてのウルトラトレイル。

ただ、身体は正直であった。
レース後に楽しみにしていたビールをコンビニで夜中に買い飲む。
これが全く美味しくない。
内臓が予想以上にやられていたようだ。

「これがウルトラトレイルのダメージか。」

ただ、こんな経験も幸せだった。

「信越五岳トレイルランニングレースで100mileを!」
新たな目標が出来た。

ただ、その後、数年間、信越五岳トレイルランニングレースは開催されなかった。

 

 

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執筆者について

京一(仮称)

経歴

GMP関係の仕事に従事、講演・執筆なども行っている。
7年ほど前、山登りに誘われたことをきっかけにトレイルランニングに没頭。
その傍らフルマラソンやトライアスロンにも挑戦。
100mile(約161キロ)のトレイルランニングレースを走るまでとなり、トレイルランニングが人生を変えるきっかけとなった。
その人生が変わっていく軌跡を仕事の傍ら紹介するため記事にしたためている。

※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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