"ペーパーレス" バリデーション 紙文書の電子化だけではないそのメリット
"ペーパーレス" バリデーション 紙文書の電子化だけではないそのメリット
バリデーション業務向けの紙文書について、保管費用を計算されたことがありますか?
書類保管向けの面積、増える一方の資料保管場所と増築費、保管維持費用など、すべてのコストを合計すると驚くかもしれません。もし計算したことがあれば、それが決して安いコストではない、と皆さんはご存知のことでしょう。
大きな書庫が良いわけではない
バリデーション向け紙文書の量と、検証に費やす 努力や勤勉さを同一視しては、誤った安心感を生みだしかねません。確かに、6フィート (182cm) の高さに積み重なった書類の束は、3フィート (91cm) の高さの書類の束の2倍は良く見えるでしょう。しかし経験豊富な当局の査察官は、書類の量とバリデーション上の正確さは必ずしも同じでは無い、と知っています。
実務面の課題、つまりテンプレート管理、書式設定、標準、校正、コメントやフィードバックの照合等の作業に通じるすべての課題は、ヒューマンエラーが発生しやすいことです。また一度印刷すれば、内容を理解するために人間がページを読み直さなければなりません。コピーを取らない限り一度に一人しかレビューできず、懸念は増えます。バックアップがないため、万が一紛失した場合、再度作成のためにさらに多くの労力を必要とします。
“過ちを犯すのは人の常”
手作業であればあるほど人間らしさが表れます。つまり、手間のかかる退屈な作業では、人は、手を抜き、抜け道を探し、退屈や気晴らしに集中力を奪われるものです。
ごく稀な例外を除いて、長く繰り返される離散的なデータセットを選別しふるいに掛ける作業に対して適応できるように人間の脳は出来ていないのです。コンピュータは、文字通りこの欠点を解決するために発明され、データ (処理) を念頭に置いて設計されているのです。(手間のかかる退屈な作業に) 飽きることがなく、一貫性があり、そしてより速く処理することに長けているのです。
業界はペーパーレスバリデーション受け入れの準備が整っている
ペーパーレスバリデーションは、紙ベースと同じです。媒体が違うだけで、結果は同じです。
しかし私たちの業界では、ValGenesis Validation Lifecycle Management Systems (VLMS) のように、データを電子記録としてデジタル管理する技術の力を、まだ十分に活用できていません。私たちは、技術の進歩を取り入れるのが遅いのです。
例えば導入に当たって、患者様の安全性に対する懸念がよく挙げられます。しかし技術の進歩に抵抗することは、患者の安全性を向上させるのか、現状を維持するのか、それとも危険にさらすのでしょうか?
この記事を読まれている読者の皆様の会社 が、「技術の採用に時間がかかりすぎて、業界に取り残されてしまった」という事態は避けたいものです。イノベーションの導入はライフサイエンスの核心です。ペーパーレスバリデーションの利点は「紙を使わない」以上のものです。その利点は何でしょうか?
私たちは物理的な紙をなくす利点について、上述の通り分かっています。しかし上に挙げた利点は、それはほんの一部に過ぎません。
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