製薬会社MRとは一体何か?【第15回】

GMP Platformに15回目の記載となります。
塩野義製薬MR→コントラクトMRからヘルステック企業を経て起業し、現在はYou Tubeチャンネル(にしまファーマ) を運営しながら、医療系人材紹介会社を経営しております。

改めての質問になるかもしれませんが、MR(医薬品情報提供者)と聞き、みなさまどんなイメージを持たれますか?

就活生向けの説明会では「医療従事者に対して、自社の医薬品の有用性・安全性・副作用情報・効能や効果といった情報を提供し、製品を通じて人の貢献に寄与できる素晴らしい仕事」と大変やりがいのあるイメージで説明されたりもします。

一方MRという単語で検索すると、「きつい」「女性 美人」「年収」といった予測ワードが出てきます。

実際、わたしも他の業界の人と話しているとMRの◯◯って本当?と興味津々の面持ちで聞かれることがあります。

今日はよく聞かれる「先生への接待やプライベートでの付き合いは大変なのか?」について自身の体験に基づいてお話したいと思います。

<先生への接待やプライベートでの付き合いは大変なのか?接待でいうと・・>
私が現役で働いていた時、勤続30年~先輩に聞くと、高額な接待費が個人に割り当てられていて、担当の先生と高級店で食事をしたり、二次会・三次会と夜遅くまで付き合ったりしたという話をよく聞いていました。

いくら疲れていても、朝早く病院に行って先生に御礼の挨拶に行かないといけなかったり、接待費を消化するために連日飲み会が続く話を聞いたりしました。

自分では中々行けないミシュランのお店や高級懐石料理屋での話を聞くと少し羨ましい気もしますが、私はお酒が強くなく、体力もないのでその時代のMRじゃなくて良かったなと感じました。
今は製薬協が定める「製薬協コード・オブ・プラクティス」や業界のムードからも、医療情報提供のための飲食費用に大幅に規制がかかり、昔のようなThe接待の場はかなり少なくなったと思います。

質問の接待に関していうと時代は変わり、昔ほどの大変さはないかなというのが個人の印象です。
では、プライベートではどうか?

先生との付き合い方をどうとらえるかによっては大変かもしれないというのが答えです。 

<学術派の先生だと思っていた先生が実は?>
ある期の変わり目に営業所の先輩から大口先の施設を引き継ぐことになりました。

施設の情報は会議でちらほら聞いており、エビデンスに基づいて製品の有効性や安全性を評価している学術派の先生の印象を受けていました。

自分の担当に変わり、情報提供内容の期待が下がらないか?売上に影響が出ないか?と緊張した反面、頑張りたいという気持が高まったことを覚えています。

そんな気持ちの中、引継ぎの日に先輩から開口一番「部活はなにやっていた?スポーツは頑張れる方?」と質問を受けました。

ただの雑談かと思いきや、「引き継ぐ内容が変わるからさ」と質問の後に補足されました。よくよく聞くと、先生は学生時代にサッカーをしていた体育会系で、有志のMR、MS(医薬品卸販売担当者)と月4回ほどフットサルをしたり、打ち上げで飲み会をしたりしているとのことでした。

歴代の担当者はフットサルメンバーに入っていませんでしたが、先輩が情報を聞きつけ途中から参加していたとのことでした。

患者さんが多い施設なので、限られた時間での面談だと話が中々進まなかったけど、フットサルや打ち上げでプライベートの時間を過ごすことで、疾患・製品のディスカッションができるようになり、良好な関係構築できたと話していました。
色々と情報共有してくれたうえで、「でも、一度参加し始めると大変かもれないし、付き合いがなくても関係が悪くなることはないから無理しなくても大丈夫だよ」とフォローしてくれました。

フットサルは遊びで数回しかやったことがなかったので一瞬悩んだけど、初心者も参加しているし、面談外で関係構築できる場があるのはいいなと「フットサルの方も引継ぎお願いします」と答えました。

引継ぎの面談では先輩から先生に「西もフットサルやりたいので参加させてくださいね!」と言ってもらい、無事引継ぎが完了しました。 

 

 

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