PIC/S GMP 改訂Annex 13の注釈付き対訳【第1回】

2022年2月1日付で発出されたと同時に発効した、PIC/S GMP Guide のAnnexes(PE 009-16 Annexes)のうちのAnnex 13の対訳である。
本対訳のはじめに
本対訳は、2022年2月1日付で発出されたと同時に発効した、PIC/S GMP Guide のAnnexes(PE 009-16 Annexes)のうちのAnnex 13の対訳である。
本訳に際しては、出来る限り直訳を意識したが、英文としての受動態表現や日本語的に馴染みのうすい表現などもあり、さらにはGMPに造詣の深い者でないと分かり難いといった文章もあることから、筆者なりの解釈を踏まえて意訳している部分があることをご容赦いただきたい。
また、必要に応じて、理解し易いように条項内に青字で追記を施し、また必要に応じては、各事項に「《注》」として本邦の治験薬GMP基準や治験関連の手続きなども踏まえた注釈を施している。
ただ、対訳自体が間違っている可能性もあり、筆者として不明瞭な点もあるため、あくまで自身で英語原文を読んで理解することを強くお勧めする。そのような点をご理解いただき、ご活用いただければ有り難い。
なお、今回改訂の前版Annex 13(記憶が正しければ、2013年1月1日付のPE 009-10以降改訂されていない)については、厚生労働省から 発出されている平成25年(2013年)3月28日付の厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課からの事務連絡「「PIC/SのGMPガイドラインを活用する際の考え方について」の一部改正について」内に対訳が掲載されており、今般の第16版と同じ内容の条項もある。しかし、本対訳においては、それを意識しておらず(読んでいない)、筆者の解釈で訳していること(理由は、本対訳シリーズの最終第5回の対訳秘話に記している)から、一部には若干異なる訳になっているかもしれないことを予めご了承ください。
【蛇足の背景概要】
PIC/S GMP 改訂Annex 13そのものの話とは別に、改訂Annex 13の理解促進の期待を込めて、今回のAnnex 13の改訂の背景について、筆者の知る範囲で概要を記す。
- 2014年4月16日付 EU GCP Regulation 536/2014:Article 63(1):新EU臨床試験規則(EU-CTR)が発令
- 2017年5月23日付 Delegated Regulation (EU) 2017/1569 (23 May 2017):ヒト用治験薬のGMPの原則等に関する委任規則が発令
- 2017年12月8日付 Detailed Commission Guidelines on GMP for IMPs for Human UseをEU-GMP 改正Annex 13として採択:適用開始は、EU-CTRの全面施行と同時と通知
- 2022年1月31日付 EU-CTRの全面施行によりEU-GMP 改正Annex 13が発効
- 2022年2月1日付 それに伴いPIC/S GMP Annex 13(実質的にはEU-GMP 改正Annex 13)が改訂発効、と同時に、治験薬(および市販医薬品)のバッチリリースに関わるAnnex 16が加盟規制当局の合意に基づきEU圏の固有要件からPIC/S公式Annexとして採用となり発効
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