医薬品製造設備の洗浄バリデーション【第1回】

2012/07/23 施設・設備・エンジニアリング

 近年の洗浄基準の規制強化を考慮するとき、特にβ-ラクタム系抗生物質を中心とする感作性物質やホルモン剤、抗癌剤、微量で毒性を有する薬剤、開発化合物等の高い薬理活性を有する特殊な医薬品については次製造品目への混入防止のため、設備洗浄時の科学的合理性のある洗浄基準を確立しなければならない。洗浄バリデ-ションによる交叉汚染防止のため手法を、最新の品質リスクベース(Q9)に基づいた残留許容基準の考え方を中心にわかりやすく概説する。なお、我が国もPIC/Sへの加盟を表明し、本年2月にはPIC/S GMPガイド活用の考え方とQ&Aが公表された。経過措置期間等は設けられず、今後、GMP適合調査で品質リスクがある場合はPIC/S GMPガイドの手法を指導されることもある。本連載ではPIC/S GMPガイドにおける、医薬品製造設備の洗浄基準についても考察する。
 今回は第1回として、「洗浄バリデーションの一般要件」を中心に連載を開始する。
 

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執筆者について

高平 正行

経歴 エイドファーマ 代表
NPO-QAセンター 理事 事務局長
1979年塩野義製薬(株)入社。製薬プラントの立上げ、医薬品製造管理者、合成研究等の製造業務を経て、品質保証部へ転出。信頼性保証本部 品質保証部 次長として、GMP統括管理、GQP品質保証業務(出荷判定、逸脱・品質不良、変更管理、苦情・回収)、国内外にある自社製品関連170箇所製造所のGQP/GMP/QMS/CMCの信頼性保証、医薬品・診断薬・医療機器製造所のGQP/GMP/QMS適合性監査などを約10年間統括する。また、医薬品医療機器総合機構一変・軽微変更、製品管理業務、国内外の医薬品品質保証ガイドライン等のカスタマイズ化にも従事する。
2011年12月より(株)エースジャパン 取締役 製品戦略担当。医薬品の原薬、中間体を中心とした品質保証、製造・試験、製造販売管理全般にわたり経営の視点から携わる。
2016年6月より現職。
※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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