厚生労働省/医薬品GMPに関する日EU相互承認(MRA)の対象国が拡大しました

※2016.04.26 内容を更新

4/25付の厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課から「医薬品GMPに関する日EU相互承認の対象国が拡大しました」と題したウェブ通知が発出されています。

既存(過去締結適用時の2004年5月)のEU 15ヵ国に加えて、今般13ヵ国が追加され、現在のEU加盟国の計28ヵ国に対してMRAが認められるというものです。
今までは、EU加盟国が増加しても「(日本から見た)輸入」は締結時の15ヵ国限定で、「(日本から見た)輸出」は加盟国の増加に合せて認められていた(EUとしては認めていた)と思います。
要は、今般『現時点のEU加盟国である28ヵ国全てに対して「輸出入」を正式に認めるという拡大締結』と思われます。

MRAの最大の利点は「輸出元の外国製造業者が行った試験検査の記録を確認することをもって当該輸入製品に係る国内製造業者による試験検査に代えることができる」、言い換えれば「(GMP適合性が確認しうれば)受入試験が免除される」というものでしょうか。

ちなみに、MRAは外務省が窓口となる「国家間の相互承認」であり、そのため「法的拘束力」を有するものです。
また、MRAとしては医薬品以外にも化学製品や電気製品なども適用対象がなされていますので、合せて認識しておきましょう。
MRA全般については下記URLから参照可能です。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/eu/s_kyotei/

なお、現時点の適用対象製剤は「化成品の非無菌製剤(錠剤、カプセル剤等)に限定」で、注射剤やバイオ医薬品は適用対象外となっていますのでご留意ください。
ただ、『今般の対象国拡大に引き続き、化成品以外も含めて具体的な対象医薬品拡大の議論を、EUの担当当局である欧州医薬品庁との間で進めているところです。』との記載が末尾にありますので、期待しましょう。

詳細は下記URLのウェブ通知をご参照ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000122506.html


また関連して、4/26付で厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課から薬生監麻発0426第3号「相互承認に関する日本国と欧州共同体との間の協定の運用について」と題する課長通知が発出されています。
本通知はEU 15ヵ国時代に発出された運用通知(平成16年5月28日付 薬食監麻発第0528001号)を先述のEU 28ヵ国の拡大に合せた改正通知です。

なお、本通知の発出に伴い、旧通知(前述通知)及び平成23年8月25日付 薬食監麻発0825第12号「「相互承認に関する日本国と欧州共同体の間協定運用について」の一部改正について」は廃止となります。

詳細は下記URLから本通知をご参照ください。
http://www.pref.shiga.lg.jp/e/yakugyo/files/mra.pdf

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