非無菌エリアでの微生物モニタリング

2020/01/29 ニューストピックス

2020年1/28付のGMP Publishingが「Microbiological monitoring in non-sterile areas」と題する抄録を掲載しています。
 
GMP-BERATER Tage 2019でのGMP対談の要約とのことですが、非無菌エリアでの微生物モニタリングに関する内容です。
 
「非無菌エリアでのクラスDレベル(Class 100,000)の微生物管理は過剰」としていますが、一方で、「製剤にも依存するため、そのリスクを鑑みるべきで、多大なる不確実性(great uncertainty)がある」と逃げた結論と思えます。
 
個人的意見で恐縮ですが、クラスDレベルの微生物管理の必要性(不要とする場合)については、当該エリアの実態としての管理状況とそこでの製造品目(目的とする投与形態や剤形)のリスクアセスメントが適切に実施され、科学的に不要としうる根拠があることが前提と考えます。
形式だけで実質的には中身の薄いリスクアセスメントをするくらいならば、いっそクラスDとして管理してしまう方が、後腐れなく説明し易いように思います。
 
興味のある方は、下記URLの抄録をご参照ください。
https://www.gmp-publishing.com/content/en/gmp-news/gmp-newsletter/gmp-logfile-lead-article/d/1465/gmp-logfile-04-2020-microbiological-monitoring-non-sterile-areas
 

執筆者について

古田土 真一

経歴

GMDPコンサルタント(Pharmaceutical Quality Science Advisor)

1979年より田辺製薬(株)(現田辺三菱製薬)にて合成探索研究、プロセス・工業化研究、CMCプロジェクト開発、治験薬QA、コーポレートQAを歴任。2008年より武州製薬(株)にてQA/QCの管理監督。2009年より中外製薬(株)にて治験薬・医薬品のQA業務・品質システムを改革推進。2013年よりアステラス・アムジェン・バイオファーマ(株)にてCMC・Supply Chain・QAの長として業務構築。2015年より三井倉庫ホールディングス(株)にてヘルスケア製品の事業開発アドバイザーとして業務構築。2015年9月より (国立研究開発法人) 国立精神・神経医療研究センター/トランスレーショナル・メディカルセンター臨床研究支援部アドバイザーとして医薬品開発を、また2022年11月からジェダイトメディスン(株)の品質アドバイザーとして医薬品上市を支援中。
医薬品の開発から上市・保管・流通までを品質の側面から一貫した経験を活かし、GMDPコンサルタントとしてGood Practicesの支援依頼に対応中。

※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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