【第1回】ライフサイエンス業界における効果的なサイバーセキュリティ対策とは

2024/03/01 その他

サイバーセキュリティ対策について

 ライフサイエンス業界における、サイバー攻撃をよく耳にすることになりましたが、サイバー攻撃は深刻な問題です。ライフサイエンス業界では、機密情報や知的財産、医療機器の制御システムなど、重要なデータやシステムを保有しており、悪意のある攻撃者は、医療情報や新薬の研究開発など、高度な技術と機密性の高い情報を狙っております。攻撃手法は、ランサムウェア*1に代表するマルウェア*2の感染被害が拡大する中、ライフサイエンス業界におけるサプライチェーン全体の事業活動や病院を対象とする攻撃により、医療提供体制に大きな影響を及ぼすインシデントが多数確認されております。実際に令和4年中に警察庁に報告されたランサムウェアによる被害件数は230件(前年比で57.5%増加)と、右肩上がりで増加をしております。
   それではどうして被害が減らないのでしょうか。または、見方をかえると、被害を減らす方法はないものでしょうか。実は、OPSWAT社は効果的且つ効率的にマルウェアやランサムウェアの被害を防ぐソリューションを提供しており、その全貌を連載に分けてご紹介させていただければと思います。
 さて、OPSWATのソリューションを紹介する前に、何故、マルウェアやランサムウェアの被害を受けてしまうのでしょうか?それには幾つかの複合要因があります。

セキュリティに対するリテラシー:マルウェアやランサムウェアは、メールやフィッシング攻撃を利用して感染しますが、不用意に、悪意のあるリンクをクリックしたり、未確認の添付ファイルを開いたりすることが主な原因です。
脆弱性の存在: ITシステムやソフトウェアには常にソフトウェア自身のセキュリティにかんする脆弱性が存在します。これらの脆弱性を悪用してランサムウェアが侵入することがあります。
攻撃手法の多様化と進化: マルウェアを作成する攻撃者は、常に新しい攻撃手法を開発し、既存のセキュリティ対策を回避する方法を開発します。従来のセキュリティ対策が、新しいマルウェアに有効でなくなることがあります。
ゼロデイ攻撃: 未公開の脆弱性やソフトウェアベンダーによる修正パッチが未公開のセキュリティホールや脆弱性(ゼロデイ脆弱性)を悪用する攻撃が原因になることがあります。ゼロデイとは、日を空けないで(0day)つまりは修正パッチが存在しないことを意味します。

 

 

 

2ページ中 1ページ目

執筆者について

高松 篤史

経歴

OPSWAT JAPAN株式会社の取締役社長・カントリーマネージャです。OPSWAT入社以前は、米国AbsoluteおよびNetMotion Softwareの日本法人代表、カナダのBlueCat Networksの日本法人代表、及び米国シトリックス・システムズ・ジャパンの上級管理職を歴任し、サイバーセキュリティー業界における20年以上の経営経験があります。

※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

連載記事

6件中 1-3件目

コメント

この記事へのコメントはありません。

セミナー

2025年5月30日(金)10:00-16:30

バイオ医薬品の開発とCMC戦略

2025年9月10日 (水) ~ 9月12日 (金)

GMP Auditor育成プログラム第20期

CM Plusサービス一覧

※CM Plusホームページにリンクされます

関連サイト

株式会社シーエムプラス

本サイトの運営会社。ライフサイエンス産業を始めとする幅広い産業分野で、エンジニアリング、コンサルティング、教育支援、マッチングサービスを提供しています。

ライフサイエンス企業情報プラットフォーム

ライフサイエンス業界におけるサプライチェーン各社が提供する製品・サービス情報を閲覧、発信できる専門ポータルサイトです。最新情報を様々な方法で入手頂けます。

海外工場建設情報プラットフォーム

海外の工場建設をお考えですか?ベトナム、タイ、インドネシアなどアジアを中心とした各国の建設物価、賃金情報、工業団地、建設許可手続きなど、役立つ情報がここにあります。

※関連サイトにリンクされます