いまさら人には聞けない!微生物のお話【第39回】

2023/04/21 その他

特定菌試験、混釈培養について。

12. 特定菌試験

特定菌試験は、製品に許容されない微生物が含まれないことを確認するための試験です。たとえば多くの医薬品、化粧品、食品では腸内細菌群は許容されません。これは腸内細菌群が病原性を有するという意味ではなく、腸内細菌の存在が糞便汚染の指標となるためです。

こういった特定菌は、製品ごとに決められます。そこでそれらの対象菌が製品に存在しないことを確認するために実施されるのが特定菌試験であり、その試験に使わるのが選択培地です。

選択培地は目標とする菌のみ増殖させる、あるいは目標菌は特徴のあるコロニーを形成するように設計された培地です。様々な種類の選択培地が市販されており、目的に合わせて選択、使用します。

【例】 マンニット食塩寒天培地(Mannitol Salt Agar)という培地は、高濃度の食塩(7.5~10%)が含まれており、ほとんどの真正細菌を阻害してミクロコッカス科やスタフィロコッカス科の真正細菌を選択的に増殖させる。マンニット食塩寒天培地にはマンニトールと指示薬としてのフェノールレッドが含まれる。黄色ブドウ球菌のような臨床的に重要な種のいくつかはマンニトール発酵を行い、酸を産生し、培地の色を赤色から黄色へと変化させる。マンニトール発酵では黄色コロニーを形成するが、マンニトール非発酵ではredishあるいは紫色コロニーを形成する。(ウィキペディアより引用)

 

 

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執筆者について

古谷 辰雄

経歴

株式会社シーエムプラス GMP Platform シニアコンサルタント
ジョンソン・エンド・ジョンソン、クリエートメディック、ボストン・サイエンティフックにて、滅菌管理、微生物管理、品質保証業務を経験した後、2013年に(株)シーエムプラス入社。
医療機器メーカー在籍当時、エチレンオキサイド滅菌のスペシャリストとして厚生科学研究班、各種滅菌関連委員会に参画。

※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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