経歴
株式会社シーエムプラス GMP Platform シニアコンサルタント ジョンソン・エンド・ジョンソン、クリエートメディック、ボストン・サイエンティフックにて、滅菌管理、微生物管理、品質保証業務を経験した後、2013年に(株)シーエムプラス入社。 医療機器メーカー在籍当時、エチレンオキサイド滅菌のスペシャリストとして厚生科学研究班、各種滅菌関連委員会に参画。
2023/10/13 AD その他
(APPENDIX)個人防護具と無害化処理とスタンダードプレコーションについて
いまさら人には聞けない!微生物のお話【第50回】
1. 個人防護具 個人防護具(Personal Protective Equipment:PPE)は感染防止の方法の一つである「感染経路の遮断」のために使われる道具です。 最近COVID-19患者を受け入れている病院の様子がテレビ番組やネット上でしばしば紹介されています。使い捨てのガウンの上に
2023/09/15 AD その他
免疫とワクチンに関する逸話について。
いまさら人には聞けない!微生物のお話【第49回】
【免疫とワクチンに関する逸話-1】 ワクチン(Vaccine)という用語は、ジェンナーが牛痘法でウシを使ったことより、ウシ(雌牛)を意味するラテン語のVacca に由来します。 古くから西アジアや中国では、天然痘患者の膿を健康人に接種して軽度の天然痘を起こさせて免疫を得る人痘法が行なわれていたが、数
2023/09/01 AD その他
抗生物質、免疫とワクチンについて。
いまさら人には聞けない!微生物のお話【第48回】
1. 抗生物質 抗生物質(antibiotics)は、「微生物が産生し、他の微生物の発育を阻害する物質」と定義されています。一般的には細菌類の生育を阻害する物質を意味しており、真菌やウイルスは対象としません。真菌に対する生育阻害剤は抗真菌剤、ウイルスに対するものは抗ウイルス剤と呼ばれます。「風
2023/08/18 AD その他
APPENDIXとして、感染について。
いまさら人には聞けない!微生物のお話【第47回】
【APPENDIX】 微生物感染と感染防止 筆者は医師ではありませんし、感染症の専門家でもありません。そのため感染症全般に関する詳細な解説を書くことはできません。加えてCOVID-19が社会問題になって以降、感染、免疫、ワクチンなどという用語は日々耳にするようになりました。テレビでは毎日のように、
2023/08/04 AD その他
今回も引き続き、教育訓練について。
いまさら人には聞けない!微生物のお話【第46回】
⑧ オートクレーブ オートクレーブは、微生物ラボで最も頻繁に使用する機器の一つです。 多くの場合、いわゆるラボ用のオートクレーブを導入すると思います。一般的にこれらはISO17665-1で紹介されている「重力置換式飽和蒸気サイクル」の滅菌になります。 メーカーや機種により、機能面や安全面で様々な特徴
2023/07/21 AD その他
前回に引き続き教育訓練について。
いまさら人には聞けない!微生物のお話【第45回】
② 荷札の利用 多くの試験管を試験管立てに並べ、そのままインキュベータに入れて培養などを行う場合の一つの方法として、荷札を利用することをお勧めします。試験管立て程度の大きさの場合、いわゆる豆荷札が使いやすいと思います。 荷札にサンプル名、ロット番号、試験日などを記載して、荷札を針金で試験管立てのワイ
2023/07/07 AD その他
教育訓練について。
いまさら人には聞けない!微生物のお話【第44回】
21. 教育訓練 微生物試験は医療機器や製薬企業以外にも化粧品や食品会社においても実施されています。個別の試験テクニックや対象とする微生物には違いはありますが、取り扱う際の基本は同じです。いずれにしましても、安全かつ信頼性の高い微生物試験を行うには、きちんとした教育訓練(トレーニング)が必須です。
2023/06/16 AD その他
エンドトキシン試験について。
いまさら人には聞けない!微生物のお話【第43回】
20. エンドトキシン試験 血液に接触する医療機器や注射剤などでは、発熱性物質の混入を厳しく管理することが求められます。そして製品に混入する可能性のある発熱性物質の中で、最も注意すべき物質が「エンドトキシン」です。 エンドトキシンは内毒素ともいわれ、その本体は大腸菌や緑膿菌などのグラム陰性細菌の細胞
2023/06/02 AD その他
微生物菌株の入手、保管、継代培養について。
いまさら人には聞けない!微生物のお話【第42回】
18. 微生物菌株の入手、保管、継代培養 微生物の菌株は、世界中の様々な機関が保管、分譲しています。 もっとも有名な機関はアメリカのATCC(American Type Culture Collection)です。この菌株は、住商ファーマインターナショナル株式会社を通じて入手することができます。 h
2023/05/19 AD その他
水の微生物 培地性能試験について。
いまさら人には聞けない!微生物のお話【第41回】
16. 水の微生物 医療機器では製造工程で水を使うケースは限定的かもしれませんが、医薬品、化粧品、食品などでは製品自体に水が使われるケースもあり、様々な工程で大量の水が使われています。 水は、微生物汚染のリスクが非常に高いことが知られています。加えて水環境で増殖する微生物の多くはグラム陰性細菌で、こ