現場管理者・監督者へのメッセージ(GMPの3原則から)【第6回】
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5.5.ダブルチェック
5.5.1.職位別管理・チェック項目
実作業のミス防止のため、作業のダブルチェックは信頼性を高めるための効果的な手段である。マネジャーや係長はダブルチェックすべき重要工程を指定し、文書化し徹底しなくてはならない。ここでいうダブルチェックとは作業員2名もしくは作業員と職班長が同時に立ち会い実作業をチェック(およびサイン)するという意味である。一方、現場事務所での製造指図記録書のレビューについても、全ての指図項目および記録項目を少なくとも2名以上が漏れなく効率的にダブルチェックできるように、それぞれの重要度に応じて、「職班長と係長」、「係長とマネジャー」といった具合にチェック者を指定し文書化し徹底しなければならない。この職位別チェック項目の規定に従い確実にチェックした記録を残す必要がある。このための便法としては、各指図・記録項目欄に「レ」点を記入する方法があるが、職位毎に指定された異なる色ペンを使用すれば、「誰が何をチェックしたか」の識別が容易にできる。
5.5.2.職位別管理項目例
(参考)ダブルチェック項目を例示する。
・作業時のダブルチェック項目(自動記録化システムが無い場合):
・原料名確認、原料外観、原料秤量作業記録、原料仕込確認、造粒条件、混合条件、製錠特性、サンプリング、理論収率など
・および溶液注射剤の場合の溶解確認、pH調整、液量調整、滅菌条件など。
・指図/記録書の2名以上によるレビュー事項:
・指図事項(品名、ロット、指図量、作業日、理論収量、原料仕込量)、原材料試験結果・含量など
・記録事項(指図事項に対する実施結果の記録)
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