経歴 アンリ・コンサルティング 代表。 大学修士課程で有機化学を専攻後、1977年旭化成工業(株)入社。スクリーニング化合物の合成、プロセス化学研究に一貫して従事。この間薬学博士号取得。その後、医薬原薬の工場長を10年経験。工場長として、米国、イタリア、豪州、韓国の当局の査察および、制癌剤を中心にする治験薬の受託生産を経験。旭化成ファインケム(株)を2013年2月末退職。2013年3月より現職。
2018/03/30 AD 原薬
医薬原薬の製造【第31回】最終回
序 医薬原薬の製造について自分が今まで勉強して事をGMP platform のHPに掲載し、技術者の参考にしていただこうという思いから、このシリーズを書いてまいりました。業界の方々から、「あの記事見てますよ。参考にさせていただいてます。」という話をいただくことも時々あり、この記事を書いて来てよかった
2017/10/30 AD 原薬
医薬原薬の製造【第30回】(後編)
ボイラーの排ガス熱回収とブロー水による熱ロス 次に排ガスの熱回収について考察します。排ガスの熱回収には、二つの方法があります。一つは、燃焼に用いる空気を予熱する方法。もう一つは、供給水を加熱する方法です。小型ボイラーの多くは、後者の方式を取ります。熱交換器を使って排ガスと供給水を熱交換します。この装
2017/09/30 AD 原薬
医薬原薬の製造【第30回】(前編)
序 前回、蒸気節約機器として、多重効用缶 (Multiple Effect Evaporator = MEE) 、機械式蒸気圧縮蒸発缶(Mechanical Vapor Recompression Evaporator = MVRE) を紹介し、その熱効率について考察してきました。これらの機器によっ
2017/08/25 AD 原薬
医薬原薬の製造【第29回】
序 前回、蒸気節約機器として、多重効用缶 (Multiple Effect Evaporator = MEE) 、機械式蒸気圧縮蒸発缶(Mechanical Vapor Recompression Evaporator = MVRE) を紹介しました。これらの、装置によってどの程度蒸気が節約できるの
2017/07/17 AD 原薬
医薬原薬の製造【第28回】
序 これから数回に渡り蒸気節約機器として、多重効用缶 (Multiple Effect Evaporator = MEE) 、機械式蒸気圧縮蒸発缶(Mechanical Vapor Recompression Evaporator = MVRE) を紹介したいと思います。これらは主に水の蒸留に使われ
2017/06/19 AD 原薬
医薬原薬の製造【第27回】
NIRによる粉体分析 最近、NIR(近赤外線)による粉体や固体の分析が産業界でいろいろ応用されるようになってきています。NIRスペクトル解析にはどんな特徴があって、製薬業界でどんな応用がなされているのかについて述べてみたいと思います。 まずNIRの吸収の特徴について述べます。物質のNIR(近赤外線)
2017/05/17 AD 原薬
医薬原薬の製造【第26回】
反応モニタリング 筆者は学生時代新しい有機合成反応を探索する研究室に在籍していました。反応が進行しているのか?終点はどこかを決定する分析手段は、TLCでした。反応液をキャピラリーでサンプリングして、TLC板にスポットし、そのまま、展開します。TLCの特徴はとにかく分析が速いことです。展開の時間が律速
2017/04/21 AD 原薬
医薬原薬の製造【第25回】
分液操作の自動化 筆者は、電導度計を使って分液操作の自動化を行っておりましたが、前述のようにいろいろな問題がありました。そこで、分液操作の自動化に使えるインライン分析計についてまず考察します。 分液操作の中でもっとも乱暴な方法は、水層がX (L)あるはずだから、X (L) を下から抜くというものです
2017/03/23 AD 原薬
医薬原薬の製造【第24回】
序 気になる製造装置として、最初にマイクロリアクターについて4回に渡り詳細を述べてまいりました。続編を書こうと思い、気になる装置をリストアップしてみましたところ、オンライン、インライン分析装置が多いことに気が付きました。そこで、オンライン、インライン分析装置についてこれから書いてみたいと思います。
2017/02/23 AD 原薬
医薬原薬の製造【第23回】
プラント用マイクロリアクターの限界 プラント用マイクロリアクターの問題点は以下の2点です。 1.TypeAの反応を行う場合、どこまで反応系のミクロ化が可能か不明。 2.流路が狭いので、結晶が析出するような反応には使えない。 反応系のミクロ化の問題 ラボスケールの合成条件を、リアクターをい