【第5回】ハラルの基礎とハラル認証、イスラム教徒マーケット分析

ハラル認証が有効な国、そうでない国【食品ハラルビジネス進化論~ハラル認証原料編】

 

こんにちは、ハラル・ジャパン協会の川本です。この記事を読むころにはゴールデンウイークも終わり、今年の新入社員さんもだいぶお仕事に慣れてきたころだと思います。4月も暑い日があったので、5月も厚くなりそうです。体調にはくれぐれも留意しつつ、皆様のビジネスが前向きに進むことを願っております。
さて、今回は連載5回目です。アフターウィズコロナが定着し、外国人観光客や様々な対応がコロナ以前に戻りつつあります。前向きに国内、海外を含めたマルチバンド対応にシフトしておきたいですね。
今回は「ハラル(ハラール)認証が有効な国、そうでない国」を解説していきます。ハラルビジネスにはハラル認証を使う方法と、使わない方法があることは以前に学んだと思います。そのハラル認証が有効な国、有効ではない国があることを今回はもう少し具体的にお話したいと思います。

ハラル認証が「有効な国」はどこ

ハラル認証が有効なイスラム市場の国は多くありますが、やはり、東南アジア、南西アジア、そして中東の一部の国が有効と言われています。ハラル認証は食品から始まり、特に肉由来や原材料そのものにハラル認証が必要とされ、イスラム市場へ輸出・進出するのに重要な要素となります。高経済成長中である東南アジア・イスラム市場のマレーシア、シンガポール、インドネシアを筆頭に、タイ、ベトナム、フィリピンでも、ハラル認証が商談で有効だとバイヤーからは話が出ます。食品以外でも認証取得についての問い合わせは増え続けています。
南西アジアのインド、パキスタン、バングラデシュ等も同じです。少し東南アジアと違いますが、総じてハラル認証は有効性があると思います。
そして中東、UAEドバイやイランなどもハラル認証制度を東南アジア同様、またはそれ以上に進化させようと躍起になっています。(ハラル認証は時代とともに状況が遷移しますので、あくまでも現時点での考察になりますので、ご理解ください。) しかし、中東諸国はイスラム教徒が大半を占める国々ですので、流通している食品はそもそもハラルであるということがありました。一方でハラル認証が国の“収入源”につながると考え始めたり、様々な国の人が出入りするようになることをきっかけに、加工品が輸入されるようになるとハラル認証の必要性が高まると考えられます。
ハラル認証が必要な国を挙げると、マレーシア、シンガポール、インドネシア等の国々を中心とした東南アジア・イスラム市場をコアに、その他東南アジア、南西アジア、中東と広がっているようです。

マレーシア、インドネシア、シンガポールのハラル認証ロゴマーク

 

 

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