中国における小児用医薬品の状況

中国の医療業界では、小児とは0-14歳の人を指す。中国には多数の小児がいる。中華人民共和国国家統計局のデータによると、2013年時点で小児は2.2億人と日本の総人口を大きく超える人数であり、中国の総人口13.6億の16.4%を占める。そして2015年から2020年の5年間には年間1,900万の新生児が誕生すると見込まれている。膨大な小児人口により、2009年中国の小児用医薬品市場は既に350億元(約6,760億円)に達した。2015年の市場規模は600億元(約1兆1,592億円)と予測されている。
 

産業情報網の「2019年-2020年中国小児科用薬市場の評価及び業界予測報告」によると、中国の小児の罹患率はとても高く、2週間あたりの罹患率について、0-4歳の小児は174.2%、5-15歳の小児は76.9%である。外来診療については、小児は外来診療患者の9%を占め、且つ毎年上昇し続けている傾向がある。2005年~2010年の間、小児の外来診療は年間6%以上増えていた。うち、2008年は8%も増え、2009年に外来診療を受ける小児は累計3億人となった。中国国家食品医薬品監督管理局南方経済研究所が公布した「2013年中国児童用薬安全調査報告書」によると、児童(小児と同じ範囲)に最も多い病気のトップ5は風邪・熱、扁桃炎、気管支炎、消化不良及び胃腸炎であった。従い、抗炎症用抗生物質と消化器系の薬は児童用薬の大部分を占め、抗生物質が最も高く40%も占めている。
 

小児は、錠剤、カプセル剤などを服用するのは難しいため、主な剤形は経口液剤、顆粒剤、シロップ剤、懸濁剤、発泡剤、滴下剤などの液体製剤又は液体に調製してから投与する製剤、注射剤、貼付剤、軟膏、エアゾール剤などがある。

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