現場の問題解決に役立つQC的考え方【シリーズ-7】
シリーズ-7「問題解決能力を高める」
本シリーズ4で、問題解決力を高める第一歩は「問題を発見すること」と述べました。問題を問題として発見できなければ問題は解決できません。また、問題発見力を構成するスキルの第一は「関心を持つ」ということも述べました。関心がなければ問題を発見できないし、問題を発見しても課題として取り上げなければ、問題は解決できません。
シリーズ7では、企業が社員に求めている「自ら課題を設定し、問題を解決する力」について述べてみたいと思います。
1.問題と課題の違い
問題とは、ありたい姿と現状とのギャップであるということはすでに述べました。課題とは、あるべき姿と現状の姿のギャップをどのように埋めるのかの「テーマ」と言えます。問題を発見したら課題としてテーマ化することが大切です。問題を発見したら課題として捉えないと問題を解決できません。
問題を解決できないのは、次の4つのステージに分けることができます。
一つ目は、「問題を発見できない」ことです。ありたい姿と現状の姿のギャップを見つけられないのは、ありたい姿(例えば職場の目標)を気に留めていないことを意味しています。
二つ目は、「問題解決を他人任せ」にしているということです。現場で何かが起きているときに、現場に行かない人、QC的ものの見方考え方(例えば三現主義)を実践できないことを意味しています。
三つめは、「問題解決の手順とツール」を理解していないということです。問題を起こした原因の分析を行わずに、思い込みで対策をとってしまうと、問題は解決されずに依然として同じ問題が起こってしまう事があります。
四つ目は、「再発防止を怠る」ことです。問題を解決しても同じ問題を再発しては解決したとは言えません。
現状が改善されない場合は、上記四つのステージのどれが問題かを見つけることから始めることが大事です。
それぞれのステージと本シリーズの関係は以下の通りです。
コメント
/
/
/
コメント