インドについて(2016年版)【第3回】

動物
デカン高原では、羊がたくさん飼われています。収穫の終わった畑や田んぼで生えてきた雑草を食べさせているのです。デカン高原のクリシュナ川の周辺には広大な田んぼや畑が続いていて、ここで1年に何度も収穫が行われます。羊の餌となる雑草はいくらでも生えてきます。畑や田んぼによって収穫時期が変わってくるので、羊飼いが羊を畑から畑へ移動させていくのです。この羊の群れが時々国道を渡ることになります。すると、すべての車の往来がしばらくストップします。こんな光景に何度も遭遇したことがあります。ハイデラバード周辺は、マトンブリアーニというマトンが入った炊き込みご飯が有名なのですが、このマトンの肉がかなり固い。日本のマトンやラムに比べるとかなり固いです。この肉は、恐らくこの羊たちなのではないかと考えています。
 
ホテルのレストランで食事していると、時々野生の猿が現れます。客の食べ残しをあさりに来るのです。従業員が追い払うのですが、しばらく来るとまた来ます。駆除することは考えないみたいで、かくて、野生の猿は頻繁にレストランに現れることになります。
 
工場内でカメレオンみたいなトカゲを見かけました。5月には40℃を超える猛暑になるのですが、どうやって干からびないで生きているのか、実に不思議です。





名前
州によってファミリーネームの付け方が違うようです。名前を聞くだけで、宗教や出身地がおおよそ分かるとのことです。例えば、Singhさん。(シンと発音します)。シーク教徒は、パンジャブ州に多く、信者はすべてSinghと名乗るのだそうです。昔、プロレスにタイガー・ジェット・シンという悪役レスラーが居ましたが間違いなく彼はシーク教徒です。
 
インドにはRaoさん、Reddyさん、Singhさんなど、同じ名前の人が非常に多いです。私の行った工場でも、マネージャークラスにRaoさんが3人いました。またReddyさんは一人だけでしたが、インドでReddyさんは本当に大勢いるそうです。Dr. Reddy という有名な医薬メーカーがありますが、日本で言えばスズキと同じ感じですね。この工場では、皆Reddyさんとは呼ばず、First Nameで呼んでいました。
 
 
結婚
インド人から聞いた話ですが、98%はお見合い結婚といいます。インドはカーストの名残があって、結婚は同じカーストで行われるのが普通と言います。親が結婚相手を見つけてくるのがほとんどと言います。信じられないかもしれませんが、親は息子や娘の結婚相手を探すために、カーストを明記して新聞に広告を出します。インドの新聞には結婚相手募集の広告、かなり多いです。
 
インド人は恋愛には消極的と聞きます。恋愛相手のカーストが自分と違ったり、宗教が違ったりすると、結婚できないことが分かっているからだといいます。親の反対を押し切って結婚すればいいじゃないか?と日本人は思いますが、インドでは恋愛結婚は相当にハードルが高いようです。その代りと言ってはなんですが、インドの夫婦はほとんど離婚しないといいます。正式な統計をネットで探してみたものの見つかりませんでしたが。インド人の感覚的な数字では、結婚した夫婦の内1-2%程度が離婚するということでした。日本は現在、3組に1組は離婚するといいますので、インドの離婚率は相当に低いと言えます。しかし都市部では、恋愛結婚が増加し、離婚も増加しているという記事がネットでよく出ています。都市部と田舎では、随分と事情が異なると思われます。

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