【第1回】CSVからCSAへ データインテグリティも踏まえたFDAの新ガイダンス動向

"FDA CDRHが新ドラフトガイダンス公開を2020会計年度中に予定と発表
FDAにおいて医療機器の規制を担当するCenter for Devices and Radiological Health(以下、「CDRH」と略記。)が、そのウェブページCDRH Proposed Guidances for Fiscal Year 2020 (FY 2020) (https://www.fda.gov/medical-devices/guidance-documents-medical-devices-and-radiation-emitting-products/cdrh-proposed-guidances-fiscal-year-2020-fy-2020)において、2020会計年度(2019年10月~2020年9月)中に発出予定のPrioritized Guidance Documents that CDRH Intends to Publish in FY2020 のDraft Guidance Topicsの中に”Computer Software Assurance for Manufacturing, Operations, and Quality System Software”を含めて発表したのは、昨年2019年の10月11日である。執筆者はコンピュータシステムに関する薬事規制対応に関して日頃から実際的な業務を行いながら最新情報の収集を心掛けている者であるが、恥ずかしいことにこのアナウンスを見逃していたのみならず、Computer Software Assuranceという言葉の意味するところ、CDRHがこのようなドラフトガイダンスをなぜ、またいつからどのような目的で準備していたか等に関する何らの知識も持ち合わせていなかった。はじめてこのテーマを知ったのは、本GMP Platformサイトで古田土 真一氏が2020年6月12日に「米国FDA/準備はいいか? CSVからComputer Software Assuranceへ」の記事で『Pharmaceutical Onlineが「Are You Ready? FDA's Transition From Computer System Validation To Computer Software Assurance」と題する抄録を掲載しています。』と紹介されたのを読んだ時点である。すぐにいくつかのウェブページ検索を経て、CDRHが2011年から取り組んでいる「Case for Quality」という業界を巻き込んだ活動の主担当者である(Fran)Cisco Vicenty氏がGreenlight Guruという会社のウェビナーで発表したプレゼンテーション資料「The FDA’s Case for Quality: Enabling Improvement in the Medical Device Industry」に到達し(https://www.slideshare.net/greenlightguru/fdas-case-for-quality-what-why-and-how-changing-the-regulatory-paradigmからダウンロード可能)目を通すことでやっと背景や経緯が理解できたという状況である。
本記事の原稿の執筆時点である2020年8月下旬時点で当該ドラフトガイダンスは未公表であるものの、この連載の途中には公表されると思われため、公表され次第その内容をタイムリーにご紹介したい。しかしその前に、既にコンピュータシステムのバリデーション(以下、「CSV」と略記。)についての基礎知識を持ち合わせている医薬品GMP分野の読者の方々を念頭において、この約20年間のCSVの有り方を振り返りながら、なぜFDAの「Case for Quality」の中で、”Computer System Validation To Computer Software Assurance”という一種のパラダイムシフトが必要となったのかの理由を執筆者自身も認識することから始めたい。"

執筆者について

経歴 ※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

連載記事

コメント

コメント

投稿者名必須

投稿者名を入力してください

コメント必須

コメントを入力してください

セミナー

eラーニング

書籍

CM Plusサービス一覧

※CM Plusホームページにリンクされます

関連サイト

※関連サイトにリンクされます