その数字って本当?(ニュースを透かして見てみる)【第2回】

■安倍・福田改造内閣の支持率

今更、以前の安倍・福田内閣?いつの話だと思われていることと思います。
90代の第一次安倍政権を引き継いだのが福田さんで、平成19年9月でした。その後、麻生、鳩山、菅、野田と続き、現在の第二次安倍政権となります。
ネットで探してはみたのですが、麻生政権以降から現政権までの支持率について目的に合致するデータが見当たらなかったため、致し方なく以前のデータを用いることにします。 

昨今は内閣支持率のみならず、野党の方も支持不支持の数字で一喜一憂しているのかもしれません。さて、この支持率、実際はどのように表されているのでしょうか?現政権の生々しい数字ではなく、平成19年夏頃の各社(新聞、通信を含む)の調査結果を見てみると、以下の通りでした。
夏頃なので、明確に第一次安倍政権なのか、福田政権なのかわかりませんが、ねじれ国会と郵政民営化の時です。


表1.内閣支持率

 
支持率は、低い方は24%から、高い方は41%と、その差は17%もあります。一方、不支持率の差は8%と支持率に比較してそのばらつきは小さくなっています。
支持率の調査方法にはいくつかあります。一番よく使われているのが電話による調査方法で、その中でもRDD(ランダム・ディジット・ダイアリング)方式と言われるもので、コンピュータを使って、無作為に電話番号を作成し、そこに自動的に電話をさせる方法です。
もちろん、デタラメな番号もありますので、その電話番号が存在し且つその電話番号の世帯内に有権者がいる場合に限られます。
この方法は、予め電話番号簿などの標本リストが不必要ですし、昨今、電話帳(イエローページ)に掲載しない世帯も多いようですから、一般的に用いられている方法です。

しかし、この方法も欠点がないわけではなく、固定電話を有する世帯に限られること、近年の携帯電話の普及によって、固定電話の新規契約のみならず契約者数自体が減少しており、また、固定電話を有する世帯でも、その調査時間帯によってその調査対象集団に偏りがある可能性が高いからです。

例えば、昼間に家で固定電話を受ける有権者というのは、サラリーマンは会社に居るでしょうから、会社をリタイアされた方、自営業、もしくは主婦に偏ってしまう可能性があります。
また、特に一人暮らしや若い家族は、固定電話ではなく携帯電話のみ利用しているケースも増えていますので、固定電話による回答者が、年齢的にも比較的高い年代に偏る可能性もあります。

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